印象に残った言葉 2007年版

印象に残った言葉 2007年版

「責任あるジャーナリストは、客観性という神話から脱皮しなければならない。完全なる客観性は不可能であるという心理を悟らなければならない。残された手段は、潔癖さといわれる諸属性、すなわち誠実さ、責任感、理解力、公平さ、そういったものを根気よく使っていく以外にないのである」(写真家・W・ユージン=スミスさん)
「藤島さん、これからの人は、まず明治以後の日本の一切を、一度否定しなきゃいけないと思う。初めの方向が少しでも違っているとだめになる。なま半可な否定じゃ足りないですよ。一度一切を否定しないと、前あったいいものも伸ばすことができなくなる」(彫刻家・詩人・高村光太郎さん。敗戦後、親しい知人に語ったとされる言葉)
「作家は、誰にも分有出来ない唯一物によって、どのような状況の中でも終始自分の中のエゴイズムの声をきき、自らの創作の純度を洗い、原点を求めつづけるべきだろう」(映画監督・土本典昭さん「映画は生きものの仕事である」より)
「人生には 自然を破壊したり人びとを苦しめたりしないで済む そういう選択をする機会が必ずある もし人が 生涯にたった一つでいい 本当に良かれと思う選択をしてくれたなら この社会はきっとかわるはずだ」(沖縄大学名誉教授・宇井純さん(2006/11/11死去))
「生物学者は、人間について、生物について、『この未知なるもの』という懼れを常に持っているが、化学者は人間の理解した範囲の中でその知識を複雑化することばかりに血道をあげてきた」(作家・有吉佐和子さん「複合汚染」より)
「この世の中で、“知らない”ということが一番の罪だ。無知がすべての偏見と誤解を生みだす」(水俣病患者の会会長・濱元二徳さん)

(了)

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