私がもばいらーになった訳 その1

私がもばいらーになった訳 その1

まずは経緯から。

昔はシステム手帳というスタイルだったんですよ。立ってても書けるし、安いし、電気かからないし、紙があればいくらでも足せる、という利点だらけだったんですが、ある日、一点だけどーしても我慢できないことが発生しました。

「書き直すのがめんどくせぇ!」

大文字で書くほどのことかって? しょっちゅう書き直しをしている者には大問題です。書き直す部分はいいんですが、そうじゃないところまで無駄になる。そのたびに同じことを書く。面倒くさがることに関しては右に出る者のないというペガサスです。「面倒くさい」の火がついたらぼうぼうに燃え上がり、紙はもう駄目なんだな、というか、私には向かないスタイルなんだな、と思い至ったのでした。その数年前、「宝剣物語 正伝1」を書いた時には後書きで、「こういうスタイルっていいかもしれない」なんてシステム手帳を絶賛していたんですけどねぇ。「水のほとりの物語」ではそれが通用しなかったのでした。気が変わっちゃったって言うかさ。

で、一念発起して秋葉原へ。この時、私が考えていたのが東芝のLibrettoです。小さいことでは有名で、重たいノートは決して持てませんから(でも私の鞄は重たいと言われます)、1kg切ってる軽さは最有力候補でありました。ところが、実物にさわってみたら、キーボードが小さいことが判明。それも並の小ささではありません。本体の大きさから言ったら当然なんですが(B5ノートより小さい)私の指1本にキーが2つ、ブラインドタッチを自認し、「闘打」「激打」「打モモ」持った奴に耐えられる大きさではありません。

「あじゃぱー」

大文字にするなよ。

ここでLibretto、似たようなサイズのIBM ThinkPad、SONYのVaioが脱落、システム手帳の替わりを求めているだけなのに、どれも十万とか二十万とか高いのばっかり。そのくせキーボードは小さいわ、パッドがどうしても使いにくいわ、小さいノートパソコンは私の理想とは遠くかけ離れていたのです。

それでもあきらめきれません。一度駄目となったらなかなか立ち直れない性格なので、システム手帳に戻る気はさらさらなく、なんとか安いノートを探して、秋葉原の町をうろつくこと半日、ふと通りがかったのは、中古パソコンの店でした。「中古だったら安いかも」安直な気持ちで階段を昇りました。

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