本厚木シネマフェスティバル、最終回。来てくれるといいなぁと思ってたら来ました。今回のヒット作。
今時の大学生キョヌは、ある晩、顔はめちゃくちゃ好みだが、酔っぱらってる彼女と運命の出逢いを果たした。彼女は電車のなかでげろを吐き、気絶する直前にキョヌに向かって「ダーリン」と呼びかけたことから、2人の付き合いが始まった。彼女が好きな人と別れたばかりで、深い傷を負っていることを知ったキョヌは、「生意気にも」彼女の傷を癒してあげたいと思ったのだった。しかし、彼女の行動に人のいいキョヌは振り回されっぱなし。授業を受けていれば彼女がやってきてキョヌを連れ出すし、かなづちなのに川には突き落とされるし、「殺す」と脅されるし。けれど、彼女の誕生日を祝うために夜の遊園地に連れ出したキョヌは、なぜか脱走兵に人質にとられてしまうが、彼女の勇気ある説得で助けられ、彼女に惚れ直すのだった。ところが彼女の行動はエスカレートする一方。電車のなかでキョヌの頬を本気でひっぱたいたり、ハイヒールとキョヌのスニーカーを交換したり、出逢って100日目には1輪の赤いバラを、彼女がピアノを弾く大学にまで届けさせたり。実は彼女はいいとこのお嬢様で、彼女の両親は彼女とキョヌがつき合うことに反対していて、彼女はお見合いをさせられる。例によって「30分で来なかったら殺す」と言われたキョヌは、彼女のお見合いの相手に、「猟奇的な彼女とつき合うための十箇条」を伝えて自分は身を引こうと決心するのだったが、彼女もまた、キョヌに強く惹かれていた。しかし、彼女の提案で2人はタイムカプセルを埋めて、2年後に再会しようと約束する。キョヌは、再会した時に少しでも男らしい自分を見せたいと思って、ことごとく彼女に負けた剣道やラケットボールに励む。また、インターネットに発表した猟奇的な彼女のことが話題になり、映画化の話まで出てくる始末。だが、約束の日、彼女は現れなかったのだった...。
ヒロインのチョン=ジヒョンさん、「イルマーレ」のヒロインですかい。全然気づきませんでした。それぐらいキャラクターが変わってます。確かにキョヌの振り回しぶりは半端ではありませんが、言ってることはわりと正当で、なかなか好感の持てるヒロイン像でした。これぐらいわがままな方が可愛いのかもしれません。
で、彼女に振り回されっぱなしのキョヌ。しかし、その寛大な態度はなかなかあっぱれな男ぶりですぜ。かなり情けないところも多いですが、男としては筋が通ってるじゃないですか。「猟奇的な彼女」を支えるには、これぐらいのキャラクターでないと難しいのかも。
最後はほろりとさせるラブ・コメディ。原作とは違う演出は心憎いぜ、監督。ハリウッドがリメイクすると聞きましたが、先にオリジナルを見ておいた方がいいです。おもしろいよ。
(了)