「機動武闘伝Gガンダム」今川泰宏総監督、Gガンダムを語る! 第2回

「機動武闘伝Gガンダム」今川泰宏総監督、Gガンダムを語る! 第2回

東方不敗ひとつにしてもしびれた四文字熟語なのに、このマスターアジアっていう、なんとも言えない臭い味(笑)。

Q それでは前回に引き続いて設定の上で参考にされた映画のお話しをお聞かせください。
9話のイギリスはね、イタリアと同じ亡霊の街っていう解釈なんですよ。ただ、イギリスの場合はもっと生な幽霊の感覚でいこうと。イメージ的にはイギリス時代のヒチコックの陰と陽、みたいなものですけど、生のロンドンの視点ってことでね「モンティ・パイソン*1」の街の風景ってのがひとつですね。あと、2話の時で漏れてたんですけど、2話と9話では共通の参考物があって、これがCMでもあったSONYの「VOICE OF RIBERTY」っていうビデオなんですよ。その中の風景を参考にしてるんです。2話のときはもう一本あった「OVER NIGHT SUCCESS」を参考にしています。ブロードウェイを舞台にしたオーディション物なんですが…。それでチャップマンのキャラクターの発端っていうのは、老人がアコーディオン弾いているその脇で、髭を生やしたロンドン帽を被った伯父さんが、ほとんどアカペラで「VOICE OF RIBERTY」を唄ってしまうところがあるんですよ。全然違うんだけど、それがチャップマンのキャラクターの元だったんです。やっぱりイギリスっていうのは格式高い部分から入っていきたいなと。なぜ3回も優勝したのがイギリスなのかっていうのは、やっぱりアーサー王の国よ!ってのもあるし。実は消えてしまった一本で25話以降の後半で作ってみたかった話があるんですよ。ネオイングランドのチャップマンの他に、ネオブリテンの出身者としてバードマンがいるっていう設定が頭の中にはあったんです。実は二人でマノンを取り合ってたっていう設定でね。香港編でチャップマンが悪いことをしだしたときに、それをやっつけるためにバードマンが飛び入るっていう話を本当は作りたかったと。セリフだけは決めてたんですよ。「マノンはどうした。マノンはッ!」(笑)って。あの青野武調でね。「俺達の青春の女はどこへいったんだ! それを、ほったらかしてお前はここで何をしているッ!」なんて言うセリフで本当は作りたかったんです。実は12回大会の時に、バードマンはチャップマンが当然出てくると思ってたんですよ。しかし、チャップマンは出場していない。実は二人の間で取り決めがあって…。4年に一回決勝大会で勝つと世界の覇権を握れますよね。でも本人達はそんな事よりも実は4年に一度勝ったほうがマノンを手に入れられる、っていう賭けをしていたんだと。過ぎ去った青春、若き日の思い出を盛り込みたかったんです。だからマノンっていうのはチャップマンの奥さんであって奥さんでない。4年に一回どっちかの男のものになる女だっていう考え方。ところがバードマンはチャップマンが出場していないのを知って、やる気が少しなくなってる。そこをネオロシアに捕まっちゃった(笑)っていう話なんですよ。だから5話の中でのバードマンが持っている絶望感がどこからきたものかっている裏付けですよね。
10話のエジプトはね、このストーカーっていう存在を作ったところから始まってるんだけど。ストーカーが何かっていうと、おこがましいですけど「ミステリーゾーン」の案内人ですよね。エジプトの幽霊話で本当に「ミステリーゾーン」とかのはじまり方を意識してみたい、尚かつあれは「ウルトラQ」でもあると。最初の石坂浩二さんのナレーションがかぶるところで、影だけが動くとか(笑)。ミイラの影が歩いてるでしょ。ああいった番組が持つテイストみたいなものを、ここで出したかったんです。あのミイラのシーン自体のモデルは「逃走迷路*2」の冒頭のシーン。タイトルクレジットが出ている間、工場の壁に男のシルエットが映っている。ワンシーン入ってその壁に火事の煙が被ってくる、っていうシーンがあるんですよ。恐らくこのシルエットの男が放火したんだろうと思わせる。このときの絵が印象にあってね。
ストーカーが何故2話から出てきたのかというと、当初のシナリオにはどこにもいなかったんです。実は絶対にやりたくなかったことが、宇宙暦何年、この時代はっていうファーストガンダムがやってた設定説明。あれをやってしまうとガンダムという流れにとらわれてしまう。それで1話はベルチーノ警部によって説明させていたわけなんですよ。あれは設定説明ではなくて、ガンダムファイトというものをその世界の皆がどう見てるかっていうのを、視点を持って説明させたかったんですよ。でも2話以降ベルチーノはいないから同じことを繰り返すわけにもいかないし、お話しの中にあのような説明シーンが入るっていうのは非常に難しい。そこからふと出てきたのが、もういい、説明なんだから説明でいこう(笑)。っていうことを考えてみたんですよ。サブタイトルからドラマを開けるようにしたんですよ。ただ、目的っていうのが実は「ヒチコック劇場」であり「ミステリーゾーン」であり、または「スタートレック」でありっていう…。子供に見せるアニメとして一番やってみたかったことっていうのがね、僕がアメリカのドラマ…、例えば「スタートレック」でも、頭のアバンタイトルで「宇宙、そこは最後のフロンティア…」っていうオープニングまでが凄くおもしろいでしょ? アメリカのテレビ番組のおもしろさってそこのオープニングにいくまで、ドラマの導入部分でいかに観客の気を引くかにあると思うんですよね。そういうのは子供も大人も関係ないだろうと。それで、ロボットアニメの中で引くときに子供にそういうのを見せられたらいいなって思ったんですよ。あとはガンダムファイトっていう形式も含めて、特に2話から5話までは「今日の対戦は…」っていうふうにレフリーであるストーカーが説明するっていう。そこを見た子供達が今日はこういう話なんだ、こういうガンダムと闘うんだっていう興味を引くためのアバンタイトルを作りたかったんですよ。それと本来の目的である6話以降の一話一話の深みをストーカーによって整理させるっていうね。典型的なのが、6話で落とした写真を拾ったのがストーカーだっていうね。番組の中に、ストーリーの中にどこまで入ってきて、どこからどこまでに線を引いているキャラなのか。本当はね9話でもカジノに入ったあとにドモンがチャップマンとやりあってから、「ちょっと待て」というセリフのあとで、シ〜ンと静まりかえってカメラが引いて、ポーカーをやってたひとりが「さぁ、今日のカードは」っていう風に、ストーカーが紹介するとかね。もっと群衆の中にストーカーってものを入れていきたかった。ただ、これが出来なかった理由というのがサブタイトルが出るまでの上限の時間は90秒だろうと言われてたんですよ。これはね、20分55秒の尺の中でサブタイトルって区切りをつけられるまでの限界の尺なんじゃないかと。その90秒の中では、なかなかそこまでは話がいけないんですよ。そういうときに最初に切り捨てられてしまったのが群衆の中にいるストーカー。これがちょっと残念なところではあったんですけどね。
11話、トルコはユルマズ・ギュネイの「路*3」っていう映画。それと、イスラエル旅行のおみやげでいただいた写真集を参考にしてます。Gガンダムの基本としては凄いホテルに泊まってるってことはないんでね、いかに裏ぶれたホテルに泊まらせるか。カメラが本当に人が住んでる空間に行くかっていうのが問題なんですよ。それと、凄く助かったのが、ドモンが飯食ってるところ。「路」の中で仮出所を許された5人の主人公である囚人達が、バスの待合所、休憩所みたいな食べもの屋で飯を食っていくところがあるんです。そこの絵を参考にしたって感じでしたね。今じゃ、ビデオレンタル店で探してもちょっとみれない映画ですけどね。それで5人の中のひとり、最後に出てくる男の名前がセイットなんですよ。トルコらしい名前っていうとさすがに僕らでも分からないから…。後日、こういう話が出来れば裏話でいいやと思ってね、いただいたんですよ。その映画で主人公の一人であるセイットの服役中に、彼の奥さんが彼を裏切るような事をしちゃうんですよ。それで、奥さんは住んでいる村のしきたりで鎖で繋がれて監禁されちゃうんです。さらに仮出所中で村に帰ってきた夫は奥さんを連れて豪雪の山を歩かなければならないんです。その道のりが馬でさえ途中で死んでしまうというぐらいの凄い雪山なんですよ。その山を越えられれば許され、越えられなければ死をもって償う。裁くのは夫で、許す許さないは天のみぞ知るっていう…。夫はもちろん助けちゃいけない。そういう決まりの中で奥さんが山を越えられるかどうか…。もちろん奥さんは倒れてしまうわけなんですよ。夫の後を布切れ一枚の奥さんが追いかけて行くときに「助けてよセイット、セイット!」って叫ぶんですよ。その泣き叫ぶ声が印象的だったんです。私が知っている話の中で、女が男の名前を呼ぶだけでこれだけ感動的な凄いシーンは他にないだろうと。そこでレインが、ああいう話で男の名前を叫ぶのなら、他の名前は考えられないなってことで。自分の想い出としてセイットって名前を相手の男に付けてあげようって感じでしょうね。非常に難しいのが、シリーズのこの辺は毎回一話完結だから毎回出てくる新しいキャラクターにどう、感情移入をしてあげようかってことなんですよ。そのシナリオで終わってしまうキャラクターに対して、書く方としていかに一心同体になれるか。そのひとつのやり方ですね。それは自分の想い出からの方法論でしかない。ただ、そういうやり方っていうのが時間のないときの僕にとっては非常にやりやすい方法論なんですよね。
Q そして次の12話から新宿編に突入していくわけですが…。
新宿を選んだ理由には、目的があったんです。第1回で言ったロケハンってことに対してなんですけど。やっぱりアニメーションの演出でロケハンの経験って少ないんですよね。頭で設定を作ったらそれを元にしちゃう、舞台もほとんど動かない。ロケハンっていう経験率が少ない分、こりゃみんな慣れてないなと。それで、何故新宿を選んだか? 大阪じゃないのか? 北海道でもなかったかっていうと、みんなにロケハンの練習をしてほしかったっていうのがあるんですよ。新宿なら行って来れるでしょうと。ロケハンを自分の目でして、1話から11話まで私がうるさく言ってたことを体験してほしい、実戦してほしいっていうことなんですよ。僕は「ミスター味っ子」の香港編で香港に行ったときに、どれだけ絵作りが変わってくるかってことを体験したから。その一次体験を、映画での二次体験にうつしかえることがある程度できると。しかし、その実体験のない人に映画を見てロケハンするということが非常に難しいのが分かって。それでは皆さん是非、新宿へ行ってロケハンしてってください、というのが目的だったんですよ。
まず新宿編を統括する意味で設定制作の河口(佳高)君とふたりで朝から新宿へ行って。アフレコに行くまでの間、都庁周辺を写真で撮って。あと伊勢丹前の交番の辺り…。実はここからここまでを舞台にするっていう地図があるんですよ。そこには12話冒頭のドモン達の経路が、次のカットはここ、次のカットはここっていうふうに示されてて…。ひとつのやり方として12話では、まずドモン達が来るとヘリコプターが落ちてきますよね。あれは伊勢丹を背にして松竹の映画館方向を見てるんですよ。で、最初マスターが瓦礫の下から覗いているのは丸井の下の方から見てるって話があるんですが…。で、ドモン達がデスアーミーに囲まれるでしょ。そのままドモン達は流されてアルタの方に行く…。ここではわざとアルタを出していないんです。逆にあまりにも場所を限定しすぎるし、色々な作品で描かれ過ぎているという理由からなんですが…。それもあって実はアルタを通る前に、新宿通りから靖国通りへ途中から移ってるんですよ。で、歌舞伎町の前を通る過程の中でマスターが出てきて。だから、マスターがデスアーミーの弾丸受け止めるところは新宿PePeの前辺りでやっつけたと。で、都庁側に来ますよね。そのときにデスアーミーが大ガードを崩してこっち側に来るんですよ。で、しばらく行くと円形状…、リングになった信号機があるんですよ。その上にマスターは立つんです。そうすると、そこに崩れたビルがあれば都庁を背に出来ると。だから、ドモンがマスターに「師匠…!」と泣き崩れるシーンはリング信号の下に設定してあるんですよ。ただ、こういうことがお話しの中で見えなくてもいいよ、とは言ってるんですよ。そういうことを仮定してるか、してないかで絵が変わってくるはずだと。下手すると最初から最後までビル街にしかならないのが新宿の弱点だと。だから、マスターが途中で弾丸受け止めてひっくり返すところっていうのは、ガードを使ったんですよね。あそこで、ただビルの上に立つのと、ガードの上に立つのでは絵が違うはずだと。走って移動しているときっていうのは印象に残らなくても構わない。ただ、止った瞬間が大切なときにはいい場所を使ってあげれば、そのシーンが見えやすくなるだろうと。そういうことを前提にして絵を作ってみよう。それがロケハンのひとつの出し方じゃないかと。まぁ12話に関しては言わずと知れた東方不敗で、このおじさんが出て来てくれたおかげでGガンダムは成功したと思ってますから…(笑)。
Q この12話から作品の方向性がかなり変わってきますよね?
これはねぇ…、このシリーズの企画が決定したときに、プロデューサーから言われたことのひとつが、「今川カラーは必要ない。今川演出の見えない作品を作ってくれ」と言われていたんですよ。しかし、それをやるのは非常に苦しい。地を殺すというのは、癖を直すのと同じで大変なことですよね。まぁ、ストレスがたまってたんですよ(笑)。別にこの条件を破るつもりはなかったんです。自然体になってしまったってことですよね(笑)。ただ、え〜い、やっちゃえ!って気持ちも本心なんですけどね。
12話で当時、非常に問題になったのが、人間がロボットを倒していいのかってことですよね。ガンダム同士が戦う話ですから、ロボットの存在意義が無くなるんじゃないかと。非常に御尤もな意見だと思うんですよ。ただ、何故そういうことをやったかと言えば、シリーズを通じた最大の敵、主人公に敵対する存在ならば、これぐらいのことが出来なければおかしいんじゃないかってことなんですよ。このGガンダムの中で非常に辛かったのがシリーズを通じた敵がいないってことだったんですよ。11話までに出てくるファイター達は敵であっても敵ではないんですよ。これでは非常にお話しも作りにくい、演出もしずらい。チャップマンなんか最強のキャラクターとして作っちゃいましたよね。それを越えなくちゃいけない。それだったら、これよと。理屈じゃないんですよ、あのマスターというキャラクターは。僕は感覚で考えるほうなんです。だから、非常にやりにくい相手でしょうね。感性でものを作っちゃうから、自分でも思いがけないことだってあるんですよ。
最強の敵の名前として何がいいかということで。今回、映画が非常にキーワードになってるわけなんですけど…。「東方不敗」という映画のタイトルを記号に使っていたわけなんですよ。非常に私が好きな映画で。特には僕は四文字熟語が大好きなんですよね(笑)。特にこの東方不敗という四文字は僕にとってインパクトのある凄く惚れこんだ四文字熟語だったんですよ。で記号からそのままキャラクターの名前になっちゃったんですよね。どうせこの映画が日本で上映されることなんかねぇやってね(笑)。誰もこんなの知らねえもんな(笑)。ところが、日本でも映画が上映されることになったときは、こりゃ大変だ、えらいことをしてしまったぞ!(笑)と。ちなみに、東方不敗と言えばあの映画のキャラクターだなってみんな思うでしょ。もうひとつあるんですよ。東方不敗マスター・アジアって名前ですよね。東方不敗っていうのが通り名で、マスター・アジアっていうのが本名なんだと。どれが本名だか俺も知らないって言うかね(笑)、ほかに本名があるんじゃないかと思うんだけど。マスター・アジアって何かって言うと、LDを香港から輸入して買うと、英語の字幕が入ってるんですよ。そこで東方不敗はマスター・アジアって訳されてるんですよ(笑)。こんな強烈なことがあっていいのかって思うんだけど、東方不敗ひとつにしてもしびれた四文字熟語なのに、このマスターアジアっていう、なんとも言えない臭い味(笑)。鼻の奥からきな臭い(笑)。この臭さはね、ちょっと絶妙だぞって言う…。たしかに東方で一番強いっていう意味なんだろうけど。マスターって言うだけだとかっこいい。アジアっていうのもね、これもかっこいいかもしれない。ただマスターとアジアをくっつけるだけでね、なぜか1960年代の味がするぞ(笑)。怪しいパチモン、後から着色したカラーブロマイドのような(笑)…。東京オリンピックの味がする(笑)っていうね。この時代を思わせるマスター・アジアって名前、ちょっと僕らが考えても出てこない。だから、このマスター・アジアって名前には惹かれまくりましたね。シナリオでの仮名がそのまま決定稿になっちゃったときに、しめた!(笑)と心の中で感じましたね。
Q サイ・サイシーが技を使うときに叫ぶ『宝華教典』とは映画「東方不敗」に出てくる『癸花宝典(きかほうてん)』のことなんでしょうか? それから12話での『超級覇王電影弾』、16話の『十二王方牌大車併』とは?
実はね癸花宝典*4っていう名称を忘れてたんですよ。アフレコの時まで調べるのを忘れてて宝華教典でいっちゃおうと。本当だったら癸花宝典って書いてただろうと思いますね。ただちょっとね、わざと調べなかったっていうのもあって…。
『超級覇王電影弾』は香港で作った「スパII」の映画版のタイトルからで。向こうでは「超級街頭覇王*5」または、「超級学校覇王」。電影弾っていうのは映画のシャレで…。エネルギー、イコール光っていう連想からなんです。電影っていうのは映画のことですよね。映画とは光から成る産物。光の弾丸ですよね。いい加減に作ってるつもりはないんですけど(笑)。ノリですよノリ(笑)。
『十二王方牌大車併』についてはね強烈な元ネタがあるんですよ。探せるもんなら探してみろってね(笑)。東京の人は探しやすいかもしれないけど。あれは、台湾のいろんな人の歌が12曲入ったベストCDのタイトルなんです。強烈なジャケットでね…。何とも言えない味だなと。まあこっちで言う流行なんとか全集というタイトルなんでしょう。でもね意味の分からないこっちにとってはね、カッコイイじゃん(笑)。十二王方牌大車併…、なんか強そうじゃん(笑)。ただそれだけ。技、繰り出すときにもっともらしい名前ってあるでしょう? 本当にそんな技が出来そうな名前じゃなくって、何それ!っていうような。そういうのはね、どこでもやってるから、やりたくないって思ったんですよ。新しいネーミングを模索していたんです。
Q それではGガンダム最大の謎のひとつ。マスター・アジアを初めとする先代のシャッフル同盟は、何故ファイティングスーツを着用せずにMFを操縦できるのですか?
これはねえ、よく言われることなんですよ。マスターは何故ガンダムの中に入ったらファイティングスーツにならないのか? あの服のままなのか? これに関してはひとことなんですよ。今までの解説とまったく変わってきちゃうんだけど…いいじゃん(笑)っていう。これでしかないんです(笑)。
なぁ〜にも設定は考えてないです。ただ単に、こいつらには着せたくないの俺(笑)。もしかしたら、やっちゃいけないところかもしれないけれど、俺は結構、設定をいい加減に考えちゃうよっていう。ここで服着てるほうがノリ良けりゃ、そっちでいく。つじつま合わなくても俺はいいぞ!ってね。基本的にかっこいい流れ、フィルムにしたい。そのためには僕と違う余計な考えは排除していく。ここでお前は服着てたほうがいいか? そのほうがイイ! 結構、乱暴に作ってます。そういう点ではジャイアントロボのような作品とはまったく別ですね。
1 モンティ・パイソン
'70〜 英 BBC国営放送にて放映されたギャグ番組。政治、軍事、王室などタブーを恐れぬ題材を破壊的なコントで構成した怪番組。ジョン・クリーズ、グラハム・チャップマンら6人により出演、制作された。番組終了後も数本の映画、テレビシリーズの再編集ビデオソフトが発売され現在でもカルト的な人気を誇る。日本では納谷吾朗、広川太一郎といったメンバーによる吹替に、今野雄二の解説とデビュー当時のタモリが出演するシーンを追加、東京12チャンネル(現テレビ東京)のみで放映された。
2 逃走迷路
'42 米 監督:アルフレッド・ヒチコック 第二次世界大戦中に作られた巻き込まれ型サスペンスの傑作。クライマックスの自由の女神像での対決シーンは超有名。今川監督が語っている冒頭のシーンは、なんとミニチュアを使用した特撮シーン!
3 路
'82 トルコ・スイス合作 監督・脚本:ユルマズ・ギュネイ 演出:シェリフ・ギョレン 獄中の監督からの指示で撮影、その後、脱獄してフランスへ逃亡。そこで編集され完成した、カンヌ国際映画祭グランプリ受賞作品。五日間だけの仮出所を許された5人の男達のそれぞれの「路」を詩情豊かに描いた感動作。
4 癸花宝典
強大なパワーを会得出来る秘術が記された巻物。これを手に入れた者は、世界を支配出来ると言われている。スウォーズマン・シリーズ第1作「笑倣江湖」では、これの争奪戦が中心に描かれている。第2作「東方不敗」では、既に癸花宝典を東方不敗が手中にしており、この影響で身体が女性化しているという設定。
5 超級街頭覇王
香港でも一大ブームを巻き起こしたテレビゲーム「ストリートファイターII(ストII)」のキャラクター補強板「スーパーストリートファイターII(スパII)」のこと。この場合はこの映画化作品('93 監督:王晶 出演:レスリー・チェン、アンディ・ラウ)のタイトルを指している。当初、このタイトルでゲーム内容に忠実な作品として制作されていたのだが、ゲームの制作会社であるカプコンが香港の出版社ジェイドマンコミックスと独占契約を結んだために、これ以外の商品が「ストII」の名を使用することが出来なくなった。制作途中であったこの映画は舞台設定を急遽、学園物へと変更して完成。それが「超級学校覇王」なのである。台湾では何故か「超級街頭覇王」のタイトルで公開されており、これはカプコンの眼をかい潜って(!)上映されたためと推測される。
第1回のクイズの答え
地球に落ちてきた男
(以下、第3回に続く)
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