李連杰

李連杰

ジェット=リーの方が通りがいいのかもしれないんですが、やっぱり本名で呼ばせていただきたい。一部のファン・サイトで「リンチェ」と不当に短く呼ばれてるんですが、背筋がかゆくなるからやめてくれぇ。

この方との出会いはデビュー作「少林寺」に遡りますから、いちばんの古株ということになります。だいたい何で「少林寺」観たかって、かつて「南京路に花吹雪」という傑作漫画がありました(「LaLa」掲載。森川久美さん)。私、主人公の一人、黄子満が大好きで(いまでも好きなんですけど、森川さん絵が変わっちゃったからなぁ)、彼が少林寺拳法の達人でした。「少林寺」は少林寺拳法の総本山。それだけの理由で行った。出演者のほとんどがその道の達人の方ばかりですごい技の連続、話は勧善懲悪の単純なものだったんですが、中学生の目には技が新鮮、ていうか、神業。その後、「少林寺2」「阿羅漢」といわゆる少林寺三部作、とでも言うんですか(言ってなかったっけ)、彼を主演にした映画は立て続けに公開されまして、自慢じゃないけど、全部パンフ持ってますのよ。

その後、ブームは去り、彼も映画界に入ったのは周知の通りなんですが、再会は遅くて十年近く経っていました。それが「ワンス・アポン・ア・タイム 天地大乱」です。彼の香港時代の代表作、「黄飛鴻」シリーズです。銀座の小さな映画館で会社の帰りに観ました。こっちも社会人になったように李連杰も大人っぽくなってました。後で知ったんですが、香港でも名声を獲得していた彼は何本も主演作を持ってる売れっ子で、ハリウッドへの進出も考えていたとか。かっこよかったですねぇ。ずっと気にしていた彼にやっと会えたと思ったら、こんなにかっこよくなっているなんてねぇ。

特に好きなシーンが「黄飛鴻」と見栄を切るところなんですけど、その後に濡れた手ぬぐい一本で丁々発止と渡り合ってしまう。これがいいんです。最近観た「キス・オブ・ザ・ドラゴン」でもモップ使ってたし、全身これ武器だし、いい男やぁと感動する。でも、今ほど熱心な追っかけではなかったもので、あんまりメジャーな上映館で彼の映画はなかなかかかりません。それからまた数年経ちまして、次に観たのがハリウッド進出第一作目「リーサル・ウェポン4」でした。

キャラクターとしてはこれに出てくる「クー」が、ハリウッド進出後は好きだな。童顔と言ってもいいような笑顔でやるこた悪党。「リーサル・ウェポン(生きてる兵器)」と呼ばれるようなメル=ギブソンもぼっこぼこにされる。彼の動きがまた華麗です。白いチャイナ服着て、蹴るわ殴るわ飛ぶわと大活躍、わかってたんですけどね、わかりきってたんですけどね、最後には倒されちゃうって。でも心の中ではすっかり「クー」を応援しておりました。かっこいい、かっこよすぎるぞ、クー!

以来、彼は追っかけやすくなりました。出演している映画は物足りないけれど、いつか「ワンス・アポン・ア・タイム 天地大乱」以上の傑作に出てくれるって期待しているんです、私。

(了)

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