予告で何回か見た時に、カントリーの音楽が気持ちよかったのです。音楽が気になって行く映画というのはちょっと珍しい。特にカントリーはそれほど聞く音楽ではないのですが、流れていても違和感ないと思うんですが、いかがなものでしょう。
エヴェレット、ピート、デルマーは、エヴェレットが隠したという120万ドルのお宝を手に入れるため、脱獄を決行した。あと4日で、それはダム湖の底に水没してしまう運命にあった。けれど、3人の道行きは予言の通り、山あり谷あり波瀾万丈。悪魔に魂を売ったという黒人ギタリスト、ジミーを拾ったり、ピートとデルマーが河で洗礼を受けたり、レコードに歌を吹き込んだり、伝説の銀行強盗ベビーフェイスことジョージ=ネルソンの銀行強盗を手伝ったり、もちろん追っ手に追われもして、はたしてお宝はほんとに手に入るのだろうか?
ほんとはもっと笑い転げる映画なのかもしれません。随所で笑いが満載で、そのたんびに場内から遠慮がちな笑い声が。「おかしうてやがて哀しき」映画かも。主役の3人はどうして刑務所にいたのかわからないような憎めないキャラクターで、小悪党ぶりがおかしい。元ネタの「オデッセイア」知ってるとまたおかしいです。
ふらっと入った映画館でかかっていて、「おもしろかったね」と言えるような、そんな映画でした。
(了)
「オー・ブラザー!」のパンフに載ってなかったので気づかなかったのですが、ピート役のジョン=タトゥーロ氏、「遙かなる帰郷」という映画の主役でした。たきがはのこだわり分野、ホロコーストを扱った秀作です。ちゃんと宣伝しといてくれにゃあ。
(了)