Side Stage
「聞いたか?」
「アラムートの城塞戦のことだろう?」
カノープスは頷いた。サラディンはとっくに休んでいる。本当ならばランスロットも休むはずだったが、昼間に聞いた噂が2人とも気になっていたのだ。
解放軍がジェミニ兄弟を倒し、アラムートの城塞を落としたという話は大陸の東の端にまで届いていた。だがそれには、西へ進むにつれ、解放軍がいかに苦戦したかという噂も加わりつつあった。
しかし、いまの3人の目的は一刻も早くその解放軍に合流し、グランディーナに聖剣ブリュンヒルドを渡すことにある。噂話をいちいち確認しているような時間はなかったので、余計にランスロットもカノープスも気になってしまうのだ。
サラディンも当然、話は聞いているだろう。その養い子であるグランディーナの身も案じていよう。けれど彼が何も言わないのは、言ったところでアラムートの城塞戦はすでに終わってしまったものであり、意味がないことを知っているせいかもしれなかった。
「戻ったはいいが、解放軍がぼろぼろで動けねぇなんて言ったら、しゃれにならねぇな」
「我々が本隊に合流できるのは何日か先だ。最後の戦いが終わってからも6日も経っている。それほど悪い事態ではなくなっているだろう。マチルダたちもいるんだ」
「だけど、俺はこんな噂も聞いたぞ。解放軍のリーダーは利き腕の動かぬ身でありながら、率先して皆の先頭に立った、なんてな」
「それはわたしも聞いた。だが、みんなの士気を鼓舞するためには彼女ならばやりかねない」
「鼓舞するぐらいならいいけどな。あいつの場合、先頭に立って剣を振るってないとは言い切れないぜ?」
「そうだな」
ランスロットが案じているのもそこなのだ。
「なんで誰も止めねぇんだ? 怪我だって治ってないだろうにウォーレンもアッシュも何やってるんだ」
「残念だが、わたしたちのいない解放軍に彼女を止められる人物がいたとは思えないな」
「わたしたちがいないって、おまえ、止める自信があるのか?」
「止められるかどうかはともかく、止めようとはするさ」
「お小言を言える奴もいないとくらぁ。まぁ、この話の続きは明日にしようぜ。アラムートの城塞に近づけば、もっと詳しいこともわからぁな」
「確かに、情報不足でみんなを案じていてもしょうがない」
翌金竜の月14日には3人はヤースージ平野の北端、ラリベルタードに入ることができた。だが、ここでランスロットとカノープスが耳にしたのは、いままでとさほど変わらないが、より確かな情報であった。
すなわち、解放軍は多数の負傷者を出し、リーダーも手負いのまま皆の先頭に立った。帝国軍との戦いは解放軍がアラムートの城塞に近づくにつれて激しいものとなっていったが、最終的に勝ったのは解放軍だったというものだ。
「サラディン、あんたはどう考える?」
「解放軍にとってかなり厳しい戦いになったことは間違いない。だが、実際に会って皆に確かめるまでわたしのできることはない。そなたたちの逸る気持ちはわからぬでもないが、ここまできてグリフォンに無理はさせられまい」
そう言ったきり、サラディンは口を閉ざす。彼が興奮したり口調を荒げるようなことはランスロットもカノープスも滅多に見たことがなかった。
「サラディン殿はいつも冷静だな」
「俺がはしゃいでいるとでも言いたいのか?」
「そうじゃない。君をはしゃいでいると言うのなら、わたしも同じだ。なにしろ、本隊に合流するのは1ヶ月ぶりだからな。みんなの様子が気にもなるし、懐かしさも募るさ」
「ちぇっ、そう言うおまえこそ冷静じゃねぇの」
「はははっ、グランディーナに鍛えられたんだろう。多少のことでは動じなくなったような気がする」
「そいつはおっかないねぇ」
翌日、3人はミナチトランに至った。
だが、そこのロシュフォル教会に軽い気持ちで見舞いに立ち寄ったランスロットとカノープスは、思わぬ数の負傷者に驚き、解放軍から出向してきた司祭フランソワ=シャルンホルストからようやく事の真相を聞くことができた。
「グランディーナさまはテグシガルパでの戦いの前に、マチルダさまに動かない腕を包帯で身体に固定させるように命じられました。グランディーナさまが前線に立たれたのはそれからです。ですが、アラムートの城塞での戦いには、限られた方しか行かれていませんので、詳しいことは存じません」
「ありがとう、フランソワ。ところで君たちはいつからミナチトラン(ここ)に?」
「金竜の月6日からですわ。負傷者が多くてロシュフォル教会の方々にばかり負担をかけるわけにはまいりませんから」
「それではわたしたちは先へ進むことにするよ。君たちを手伝えなくてすまない」
「とんでもありません。ランスロットさまたちもどうかお気をつけて」
フランソワと一緒に働いている司祭のヴェル=アーノーブと僧侶のオハラ=デスクルメビーユ、マーゴ=ティールケ、それにロシュフォル教会にもともといたエリー=スイングらの見送りを受けて、ランスロットたちはロシュフォル教会を離れた。
「まったく呆れた奴だな。利き腕が動かないなら、どうしておとなしく引っ込んでねぇんだ?」
「彼女が引っ込んでいられるような状況ではなくなったんだろう。ミナチトランを落とすのに2日もかかっているし、ロシュフォル教会にも負傷者がいる。彼女の性格を考えても前線に立とうとするさ」
「それを止められる奴もいないだろうしな」
「だが、わたしたちや、何よりサラディン殿が合流していたら状況は変わっていたんじゃないか?」
「言うなよ。実際には俺たちはカストラート海に行っちまった。あの剣、ブリュンヒルドとかいったっけな、あれがどれほどご大層な代物だか知らねぇが、サラディンはそいつを優先したし、グランディーナも俺たちが戻るまで待っていなかった。それが現実さ。あとは、あの剣が今回のことで失ったものを取り戻すに足りるのを願うしかねぇんだ」
その聖剣は船を下りてからサラディンがずっと持っている。妖術師である彼は剣を使うことができないが、ランスロットなりに預ける気はさらさらないようだ。だが、彼が一度とて剣を抜いているのはランスロットもカノープスも見たことがない。
その日のうちにテグシガルパに至り、ランスロットもカノープスも足は自然とロシュフォル教会に向いた。そこには司祭のコーネリア=カルノー、フローネ=ボンボルル、僧侶のグロリア=ハシュマット、ドミニク=ハーンが負傷者の手当に専念していた。
彼女たちはランスロットらの帰還を歓迎したが、いまだに余談を許さぬ者もいて、疲労が溜まっているようだった。幸いなのはロシュフォル教会がどこも解放軍に好意的で、助けの手があるということだ。大神官フォーリスの遺志はこんなところにも届いているのだった。
「そう言えば、グランディーナは彼らを見舞いに来たのかい?」
「いいえ。来ていただければ皆さんの励みにもなると思うのですが、アラムートの城塞では傷を負われたとも聞いていますので、無理は言えませんわ」
「それではランスロットさま、私たちは仕事に戻ります」
「ああ」
カノープスが先に教会を出、ランスロットは遅れた。だが、バルタンは彼を待っており、2人は夕闇の迫るテグシガルパの町を、サラディンとの合流地点を目指して急いだ。
「もう本隊を離れるのはお断りだな」
「わたしも同感だ。本隊と言うより、グランディーナの側をだ。少なくとも、彼女の利き腕が動くようになるまで、二度と離れるつもりはない」
「だけど俺たち2人でくっついてなくたっていいだろう?」
「そうだな。君かわたしが一緒にいれば、今回のような無茶は、もう少し避けられたんじゃないかと思うんだ」
「避けられたかどうかは俺には異論があるが、あいつに小言を言える奴がいないのは問題だと思うぜ」
「ウォーレンはディアスポラで一度やりこめられているからな。彼はもともと論争を避けたがるところがあるし」
「魔術師なのに論争が嫌いなのか?」
「すべての魔術師が論争好きとは限らないだろう。ウォーレンは誰とも喧嘩しない」
「へぇ。一度、ふっかけてみようかな」
「それぐらいじゃ彼は乗ってこない。それに、喧嘩はしないがウォーレンは頑固だ。ずいぶん彼とはやりあった」
「ああ、おまえたちはそういう関係だったな」
「いまとなっては懐かしい話さ。わたしの方が若造だったのにウォーレンがつき合ってくれたんだ」
「はははっ、そいつは損な性分だねぇ。きっといまごろ、くしゃみでもしてるだろうよ」
2人が宿に戻ると、サラディンは相変わらず難しい表情で考え事の真っ最中のようだ。
「遅くなりました。食事に参りませんか?」
「その前にロシュフォル教会で見聞きしたことを教えてくれぬか」
「承知しました」
ランスロットが怪我人のことや解放軍から出向しているという司祭たちについて話すのを、サラディンは黙って聞いていた。
「大変な戦ではあったが、最悪の事態というわけでもないのだな」
「一時的とはいえ、30人も抜けてるのにか」
「そうだ。解放軍に志願する者も増えている。帝国に比べれば微々たる存在とはいえ、人びとの解放軍を見る眼が変わってきている」
「しかし無理な戦でした。グランディーナはなぜ、サラディン殿のお帰りを待たなかったのでしょう? 遅れると言ってもたかが9日のことです」
「そなたならば待つと言うのか?」
「待った方が良いこともありましょう。もちろん、帝国の動向がわからない状態で判断するのは早計というものでしょうが」
「ならば何も言わぬことだ。そしてわたしもそなたも責任を担う立場にはない。不用意なことは言わぬ方が良い」
「申し訳ありません」
「俺はその考え方には反対だな。責任がないからって何も言えなくなっちまったら解放軍は息苦しくてたまらねぇぜ。そうでなくても、あいつにものを言える奴が少ないんだ、この上、ランスロットまで黙らせられるか」
「なるほど。わたしの知らぬ事情もあるのだな」
カノープスは大きく頷いた。
「あんたのことだ、本隊に合流すれば、もっと色んなことがわかるんだろうけど、俺たちも伊達にあいつと4ヶ月も戦ってきてねぇ。そこら辺の事情は汲んでもらいたいな」
「承知した」
「お帰りなさい、サラディン」
金竜の月16日の昼ごろ、アラムートの城塞の屋上でグランディーナはカストラート海から戻ってきたばかりの3人を出迎えた。アッシュたちリーダーも一緒だ。彼女の利き腕は相変わらず吊られたままで、ランスロットとカノープスはあれから1ヶ月以上も経ったのにまだ動かぬことに驚く。手や足の包帯も取れていない。骨が露出するほどの怪我だったのだから無理もなかろうが、いまだに裸足でいるのは予想外だ。
しかしサラディンは真っ先にブリュンヒルドを差し出した。
エレボスとシューメーはユーリアとカリナ=ストレイカーに連れられていった。
「この剣は?」
「地上と天界を繋ぐただ1つの鍵、聖剣ブリュンヒルドだ。この剣があれば、カオスゲートを開くことができる。天空の島に行って天空の三騎士殿に会いなさい。解放軍にはその助力が必要だ」
グランディーナは頷くと、ブリュンヒルドの鞘をくわえて無造作に剣を引き抜いた。
ランスロットが鞘を受け取ると彼女は剣を収め、また抜いた。
「サラディン、あれがカオスゲートか?」
その言葉に皆が振り返った。海を挟んだ南の対岸に光の柱が天まで伸びている。それが消えて、ランスロットがグランディーナを見ると、彼女は鞘に収めた聖剣をまた引き抜いた。振り返ると光の柱が再度、立ち上っていた。
「なぜカオスゲートだと思うのだ?」
「3日前にあの辺りに似たような光の柱を見た者がいる。調査に行ったが軍隊の通った跡が残っているだけでそれ以上の情報は得られなかった。カオスゲートを開くのにこの剣が必要なのであれば何の不思議もない。何の手がかりが得られなかったのも道理だ」
「わたしも実物を見たことはないが、おまえの話を聞く限りではそうと考えていいだろう。だがそれはいい話ではないな。ブリュンヒルドでしか開くことのできないカオスゲートを開くほどの魔力の持ち主など、ほかには考えられぬ」
リーダーたちは思わぬ人物の出現にざわめいた。解放軍の目と鼻の先を通っていったとは誰も想像だにしなかったからだ。
「あのカオスゲートの行き先は?」
「それはわからぬ。天空の島は4つ知られているが、どのカオスゲートがどこに通じているのかまでは知られていない。行った先で確かめるよりあるまい」
「ほかにカオスゲートがあるのはどこだ?」
「わたしが知っているのはガルビア半島とアンタリア大地だけだ。だがアンタリア大地は古来より封印の地と呼ばれ、ホーライ王国が滅亡するまで封印の儀式を行ってきたところだ。儀式そのものはホーライ王国の神官長が務めてきたが、最後の神官長となったオミクロン殿がその地位を追われてから行われていないはず、何を封じてきたのかは代々の神官長しか知らぬことだが、天空の島々を封じることはあるまい」
「ガルビア半島に行くには8日ぐらいかかるし、アンタリア大地はもっと遠い。先にこちらのカオスゲートを調べよう。何日か前にユーリアが天空の島らしい影も見つけている」
「それも珍しいことではない。天空の島は動いている。その影を見て、人は想像を巡らしてきたものだ」
「だけど、今日一日、あなたたちは休んでくれ。カストラート海での話も聞かせてもらいたいし」
「そうさせてもらおう。そなたたちも働きづめで疲れたろう」
「わたしはそれほどでもありませんが」
「おまえは疲れてなくても俺は疲れてるんだよ。余計なことを言うな」
一行はグランディーナとサラディンを先頭に屋上から降り、要塞内の会議室に入った。
「カストラート海の報告を聞かせてくれ」
サラディンは頷き、主にカノープスの方に向き直る。
「足りないところがあったら、そなたたちが補足してくれ」
「承知」
そうは言ったものの、サラディンの話は無駄がなく、要点もきっちり押さえている。ずっと一緒に行動していたランスロットには補足すべきことなどないどころか、彼の話に初めて気づいたこともあるような始末だ。
単独で動いていたカノープスも、ほとんどのことをサラディンに話してしまっていたので、追加するところもないほどだった。
サラディンの話が始まって間もなく、ミネア=ノッドとエオリア=クセジュがお茶を運んできた。彼が話を中断したのはその時だけで、あとはほとんど1人で話しきった。
「それでは、そのアルコルという奴はアルビレオの転生ではないのだな?」
「本人の言ったとおり、ラシュディ殿の四番目の弟子と考えていいだろう」
「わかった」
話し始めた時には高かった陽も、終わるころにはすっかり西に傾いていた。そちらは砂の海、広大なダルムード砂漠だ。
グランディーナの視線が机上に置かれたブリュンヒルドに向けられた。彼女はほんの少し考えてから、それをアッシュの方に押し出した。
「これは、しばらくあなたが管理していてくれ」
しかし、アッシュはブリュンヒルドを即座にランスロットにまわした。
「わしには自分の剣(ロンバルディア)がある。傷も治りきっておらぬし、聖剣はそなたに任せよう」
「承知しました」
自分でも意外なほどに落ち着いて、ランスロットはブリュンヒルドを受け取った。重くて、長い両手持ちの剣だ。
「明日はカオスゲートから天空の島に攻め込む。ラシュディが残っているとは思えないが、人選には注意してもらいたい。私は夕食後に確認に行く」
「承知した」
「今日はゆっくり休んでくれ」
それでグランディーナとサラディン以外の全員が席を立ち、順に部屋を出て行った。その最後に会議室を出たランスロットが振り返ると、グランディーナとサラディンも出たところだったが、2人の足取りは皆とは反対の方に向いていた。
「がらではないと言ってトリスタン皇子に司令官室を譲ろうとしたのだが、結局、グランディーナ殿が使うことになったのだ」
彼の行動に気がついて、ギルバルドが解説する。そうと気づいたカノープスも立ち止まっていた。
「ジェミニ兄弟が使っていただけあって、やたらに大きいらしいのだが、デネブがパンプキンヘッドを連れ込んだらちょうどいい広さになったそうだ」
「いつからデネブまでリーダーになったんだよ?」
「アイーシャは遠慮するし、ほかに適当な人選もなかったのでな。パンプキンヘッドは女性陣に人気はあるが、おぬしのような反対意見はなかったぞ」
カノープスは軽く舌打ちしたが、口で言うほどにこだわっていないのがランスロットにもわかった。
「それにしてもいろいろと大変だったようだな」
「まったくさ。あんなに人使いの荒い奴とは思わなかったからな。だけど、おもしろかったぜ」
「おぬしらしい。怪我は大丈夫なのか?」
「ああ、とっくに治ったよ」
「ギルバルド、我々が留守のあいだ、こちらはどうだったんだ? ミナチトランとテグシガルパでロシュフォル教会に寄ってきたが、肝心のアラムートの城塞での戦いは聞けなかったんだ」
「そのことなのだが、おぬしたち、今日は疲れているか?」
「用事によりけりだな」
「さすがに戦闘や教練はお断りしたいがね」
「急な話だが魔獣部隊の者と馴染みの者たちにも声をかけておいた。おぬしたちが無事に帰ってきたのを祝って、一席設けたいと思うのだが、どうだ?」
「えらいっ!」
カノープスがギルバルドの背をしたたかはたいたので、彼はわずかに顔をしかめた。
「やっぱり親友は違うねぇ。おまえなら、そう言ってくれると思っていたぜ」
バルタンはギルバルドの背中を叩き続けた。
「聞いてくれよ。〈何でも屋〉が船を貸してくれたんだが、これが上等なやつでよ、飯は美味いし乗ってる奴らも気が利いてるし、言うことなかったんだけど、たった1つだけ俺には許せないことがあってねぇ」
「酒が振る舞われなかったとでも言うのだろう」
カノープスの手はますます勢いを増していき、ギルバルドのむき出しの背中はだんだん朱くなってきたが、彼は止めようとしない。
「そのとおりっ! 1滴も出なかったんだぜ。酒樽どころか酒瓶だって乗せてないとぬかしやがった。俺は開いた口がふさがらなかったよ」
「そんなことで騒いだのは君ぐらいのものだ。サラディン殿もわたしも気にもしなかったぞ」
やっとカノープスの手が止まった。気の毒そうな視線を向けるランスロットにギルバルドは苦笑いである。
「これが黙っていられるか。今日は飲むぞっ!」
カノープスは拳を振り上げ、迎えに来たユーリアの歓待を受けている。しかし、その様子を見つめるギルバルドの表情はあまり明るくない。
「奴は何かあったのか? あんなにはしゃぐなんてらしくない」
「わたしも詳しいことは知らない。ただ、単独行動している時に人魚たちとかなり仲良くなったようだ。ポルキュスのほかに殺された人魚もいる。彼にはかなり堪えたのだろう」
「そうか」