火山高

火山高

韓国、2001年
監督:キム=テギュン
出演:キム=ギョンス(チャン=ヒョク)、ユ=チェイ(シン=ミナ)、チャン=リャン(キム=スロ)、ソン=ハンニム(クォン=サンウ)、校長先生(ユン=ムンシク)、教頭先生(ピョン=ヒボン)、マー=バンジン(ホ=ジュノ)、ほか
見たところ:横浜シネマソサエティ

 久々にいきのいい、韓国のおばかなアクション映画。舞台もキャラクターも展開も漫画的・ゲーム的で、頭を空っぽにして見るのがお薦めざんす。

 強大なパワーを持てあますキム=ギョンスは、自分では静かな生活を望んでいるのに要らぬトラブルに巻き込まれる不幸な男。そのせいで高校を退学になること8度、父の言う「忍」の1文字を心に刻んで、9校目となる火山高に転校してきた。火山高にはそれを手に入れれば学園を支配できるという究極の秘伝書「師備忘録」を巡って教師と生徒が抗争を繰り広げており、今はかろうじて火山高のNo.1ソン=ハンニムの下、嵐の前の静けさのなかにあった。しかしギョンスの転校後、ハンニムは学園のNo.1を狙う、重量挙げ部主将チャン=リャンと校長と対立する教頭の陰謀によって校長暗殺未遂の汚名を着せられ、投獄されてしまう。チャン=リャンは「師備忘録」を狙って火山高の覇権を手に入れようとするが、教頭は彼を裏切り、学園の掃除人、教師5人組を呼び寄せ、学園を我が物にしようと企む。チャン=リャンの挑発、剣道部主将「氷の宝石」のあだ名を持つユ=チェイの頼み、ラグビー部主将シンマのスカウトを「忍」の1文字のもとことごとくはねつけたギョンスは、ユ=チェイにあらぬ下心を抱くが、5人組の首領、数学教師マー=バンジンとの浅からぬ因縁は、ついに彼の怒りを呼び、その秘められたパワーを放出させるのだった。いま、学園の覇権を巡って、ギョンスと横暴を振るう5人の教師とのラスト・バトルが始まった!

漫画のあらすじをわかるように書くのは手間がかかるです。

キム=ギョンスが、脳天気そうな愛嬌のあるところとパワーむき出しのところでいいバランスで、魅力的なキャラクターでした。ユ=チェイは唯一の現役高校生で、ちょっと台詞が棒読みっぽいのが残念。「氷の宝石」というあだ名を生かし切れていなかったように思います。チャン=リャン役のキム=スロ氏は、「シュリ」「リベラ・メ」「反則王」の名バイプレイヤーで、高校生というには、「歳ちゃん26歳」ばりに留年してんだろーとか思いましたが、キャラクターは強引で、単純で、おもしろかったですね。悪役教師のマー=バンジンは、クールで表情が変わらなくてむちゃくちゃに強いってところがけっこういいかも。しかし、「リベラ・メ」に出てたなんて言われるまで気づかないぞ(調べてみたら、主人公サンウの事故死した親友の役でした)。

キャラクターも展開もおばかなんで、ここはおばかになって見た方が楽しめる、そういう映画です。

(了)

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