ナビゲーター ある鉄道員の物語

ナビゲーター ある鉄道員の物語

イギリス・ドイツ・スペイン、2001年
監督:ケン=ローチ
出演:ポール(ジョー=ダッティン)、ミック(トム=クレイグ)、ジェリー(ヴェン=トレイシー)、ジム(スティーヴ=ハイソン)、ハーピック(ショーン=グレン)、他
脚本:ロブ=ドーバー
見たところ:シネ・ラ・セット

 ケン=ローチ監督日和。昔、「大地と自由」という映画を見ました。「誰がために鐘は鳴る」でも扱ってたスペイン内戦もの。でもあんなにロマンチックじゃないです。現実のスペイン内戦は、ファシストとコミュニストとアナーキストと、ぐちゃぐちゃのしっちゃかめっちゃか。「大地と自由」のがより現実に近い。「蝶の舌」はまだ内戦前の話。部外者のたきがはには、「どんな言い訳つけようと権力争いはそれだけで醜い」としかわからない。スペイン内戦については勉強不足なので、まだまだ知りたいことがあります。

話がそれました。「ナビゲーター」は英国鉄道が民営化されることになって、それからの鉄道員たちの話。脚本書いた方が本当の鉄道員で、もうお亡くなりになっているとか。JRとか浮かれてる日本も、対岸の火事ではないような話です。

 英国鉄道が民営化され、各支部は会社になった。会社は効率と金儲けを最優先する。希望退職金の高さと会社に嫌気がさして、何人もの鉄道員が辞めていった。派遣会社に就職する者もあった。時給は倍だが、健康保険もないし、いつも仕事があるとも限らない。また集まった者は素人が多く、とうとう事故を起こして死亡者が出てしまった。

なんかあらすじ書きにくいぞ。話の展開はもっとスムーズです。ええと、おじさんばっかりなので、その見分けがつけば、ですが。若いの、でっかいの、金髪の、でもわかればスムーズです。

時々、役者の見分けがつかないうちに話が進んでしまって、最後までわからなかったとか、わかった時には映画が終わってたとか聞きますが、ハリウッド映画みたいに有名な俳優ばかりじゃない単館系の映画を見る時には、この見分ける能力が必須ぽいんつです。つーか、わからないとたいていの映画はつまらないです。

たきがは、1回それで外しました。「スプリング・イン・ホームタウン」という韓国映画ですが、役者がほとんどアップにならないのよ。誰一人として覚えられないうちに話が終わった。監督は意図的にそういう撮り方をしたそうなんですが、すごくしんどかったです。自分の手法にこだわりすぎるのもどうかと思うぞ。「シュリ」でもそういう話を聞きました。主人公2人(ハン=ソッキュ氏とソン=ガンホ氏)の見分けがつかなかった。大丈夫、たきがは、1回で覚えましたとも。覚えてなかったら、ここまではまってないって(今、福岡まで「シュリ」を見に行くべきかどうか、本気で思案中。お財布さんは「絶対に駄目だ」と言っている)。

すみません。話がえらいそれました。

英国鉄道では、現実にも事故が頻発してて、民営化そのものが失敗だったという声も挙がっています。「誇りはあるか。愛はあるか」というのがこの映画のコピーだったのですが、会社員となって効率と金儲けに追われる元鉄道員たちに誇りはなくなってしまった、そういう映画。

一緒に、元国鉄労組の実態を描いた「背面監視」という短編映画も見ると、いいかもしれません。

(了)

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