愛をココロに持つ国

愛をココロに持つ国

遊園地

ベルベル
ガオ、ここが愛をココロに持つ国かしら?
ガオ
…きれいだね、ベルベル。
ベルベル
あんたって、どうしてそんなにノンキなの?
……ガオ。
……ガオ。
ガオ
だれだい? ボクをよぶのは?
ロ、ロマーノ!
ロマーノ
……九番目の騎士のわたしが倒れ、すべてが終わったと思っていたが、おまえまで送りだされるとは…砦になにかあったのか?
ガオ
メルヴィル軍に襲われて、もう…。
ロマーノ
そうか…ガオよ、ここはメルヴィルの妖術で囲まれている。結界が狭められたら、勇者の乗る金色の船も粉々になる。時間がない。ガオよ、時をわたる金色の船を捜しだすのだ。勇者はそこに、現れるはず。
ガオ
ロマーノ…。
(遊園地の中を歩き回るガオとベルベル)
ガオ
…だれかに見られてる。
感じないかい? ベルベル。
ベルベル
…?
そんなことより、はやく金色の船を見つけなきゃ。
ガオ
…やっぱり、誰かに見られてる。
(戦闘に巻き込まれるガオ)
ガオ
…メルヴィル軍の気配だったのかな?
金色の船はいったいどこに…。
そうだ! 高いところから見れば、見つかるかも。

観覧車のてっぺん

ガオ
き、金色の船だ!
勇者よ、どこにいるんです? マムラン王は言われました。プリンセス・サーラのトゲを抜く勇者は、時を渡る金色の船とともに現れるだろうと。…勇者よ、どこにいるの?
? …また、だ…だれかに見られてる…いったい、どこから?
(見上げるガオ)
ガオ
そこにいたんですね、勇者よ。あなたを捜しに来たんです。初めまして、ボク、青い涙の騎士、ガオです。あなたの名前は?
(ひかり)
ガオ
ひかり…ヒトの国の名前って、なんて不思議なひびきなんだろう…勇者ひかりよ、はるか命のつぼみの国で、プリンセス・サーラが胸に刺さったトゲを抜く勇者を待っています。トゲを抜けるのはあなた一人。勇者よ、ボクと一緒に旅立ってくれますか?
(はい)
ガオ
ありがとう勇者よ。さあ、いっしょに金色の船に。
しっかりつかまって! 用意はいい?
(はい)
ガオ
行くよ!
(いいえ)
ガオ
しっかりつかまって! 用意はいい?(以下、上の「用意はいい?」の後から繰り返し)
 ここでやっとプレイヤー登場。勇者です。以後、「勇者殿」かこの名前で呼ばれますんで、あんまり格好悪い名前はつけたくない。勇者たるプレイヤーは、次の国からガオの操作や細かい指示などができるようになりますが、オートバトルの戦闘では介入して魔法・アイテムを使う以外にできることはありません。これがけっこう不人気の原因かなぁ。当時、不評だったAIだし、利口じゃないし。たきがはも戦闘での不便さはけっこう感じてましたが、それ以上にこのシナリオが好きなんで文句言いつつ、そういうゲームだし、と思ってました。魔法もHP回復魔法以外はコマンド介入しないと使わないんですよ。バララートより先に回復魔法使ってんじゃねぇよ、ガオ、と思うこともしばしば。でも、プレイヤーが介入している間(戦闘中除く)は、ガオがずーっとこっち見てるんです。このゲーム独特の「勇者」というシステムがこういう細かい演出にも現れてて好きなところですね。
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