知恵の国トランジェルダ

知恵の国トランジェルダ

ナシア姫の城

ガオ
……みんな、いるかい?
ベルベル
ガオ、ここよ。
ヨシュア
ガオさん、まっくらです。
ベルベル
なんだかほこりっぽいわね。
ガオ
みんな、こっちから光が…。
かまどの中だったのか。ずいぶんおかしな所に出ちゃったな。
召使い
な、なんだ、おまえたちは?
召使い
かくれんぼであそぶトシでもないだろう。おかしなヤツらだ。
召使い
ガラキッタ王子と結婚してからというもの、ナシア姫さまは部屋にこもって泣いてばかり、ワシらの作る食事もあまりめしあがらん。
召使い
姫さまの涙で城のふんいきもしめりがち。えんかいもなく、カマドの火にも元気がないわい。
鍛冶屋
…ヒマだ。
兵士
つりがねがおちて以来教会はへいさ中だ。
召使い
ガラキッタ様とゴラキッタ様のふたりの王子は命のつぼみの国から来たといううわさだ。だが、ふたりが来てから国の様子がなんとなくおかしい。
兵士
城から出ることはならん。ガラキッタさまの命令だ。
兵士
城に入ることもならん。ガラキッタさまの命令だ。
召使い
ここは城のお客さまのための宿。おやすみになられますか?
召使い
ガラキッタさまは城の門をかたくとざして町の者と会おうとしない。こまったものだ。
召使い
姫さまと会えずに花たちもさびしがっとるわい。
召使い
なぜ姫さまは部屋にとじこもったままガラキッタさま以外の者とお会いにならんのかいな?
道具屋タック
町からナシアさまのドレスの生地をおとどけにあがったのですが、とつぜん門がしまって帰れなくなってしまったんです。子どもたちだけでも帰してほしいんですが…。
タックの息子
お姫さまに会いたかっただけなのにな。おうちに帰りたいよぉ。
タックの娘
お兄ちゃんはこのトランジェルダの王国の3人のお姫さまのうち、だれがいちばんきれいだと思う? ナシアさま? アララさま? マリヤさま?
ローラン
なに? ここが知恵の国トランジェルダかだと? あたりまえではないか。…見かけぬヤツめ。きさま、ガラキッタの手先だな? ワシはナシア姫の忠臣ローラン。ガラキッタに言っておけ。ワシはだまされぬぞとな!
兵士
ここはナシア姫さまのお部屋。ですが姫さまはガラキッタ王子以外だれともお会いになりません。
侍女
おかしなウワサを聞いたわ。姫さまが部屋からお出にならないのは、実はガラキッタさまが部屋の扉にカギをかけてしまったからなんだって。信じる?
侍女
姫さまのお部屋のカギはガラキッタさまがはだみはなさず持ってるそうよ。
ポンパル
わたしになにか用かしら?
侍女
ないしょよ。やくそくまもれる?
ガオ
まもれるかい?
(はい)
ガオ
安心して。だれにも言わないよ。
侍女
あのね、ガラキッタさまはナシアさまという方がありながら未亡人のポンパル夫人とうわきしてるらしいの。
(いいえ)
侍女
…わたし、口のかるいヒトってきらい!
兵士
なんの用だ。ガラキッタさまはおるすだ。

ナシア姫の部屋

ヨシュア
ガオさん、だれもいません。
侍女
まあ、どうしたことでしょ。姫さまはこの部屋の中にいらっしゃるはずなのに。
ガオ
…ちょっと待って。
ナシア
…シクシク、シクシク。
…シクシク、シクシク。
ガオ
…ナシア姫のなげき声だけが部屋の中にひびいている。
ヨシュア
ガオさん、妖術のにおいがします。
ローラン
この部屋はガラキッタ以外入れぬはず。どうやって入った?
侍女
こ、これはローラン様。この方たちがなぜかお部屋のカギを…。
ガオ
王子の上着からカギを盗んだんだ。ごめんなさい。
ローラン
おぬしたちはいったい……ガラキッタの手先ではないのか?
ガオ
ボクは青い涙の騎士ガオ。火の国ガリンキアからこの世界にわたってきたんだけど、なぜかこの城のかまどの中に出ちゃって、外に出られないんだ。
ローラン
世界をわたってきた? …まさか、おぬし、サーラ姫を救うために勇者とともに命のつぼみの国へ向かっているという騎士殿か?
ガオ
ボクのことを知ってるの?
ローラン
おお、姫の夢が本当になるとは…。あなたが来るのをお待ちしておりましたぞ。…騎士殿、わたしに力をおかしくだされ。
ガオ
どうする、勇者?
(はい)
ガオ
ボクにできることなら。
ローラン
ありがたい。では地下の教会までいそいでくだされ。
(いいえ)
ガオ
姫様のことは気になるけど、ボクたち、命のつぼみの国へいそぐんです。
ローラン
ガラキッタにそむき、ムリに城の門を開けば、姫の身がきけんに。どうか力をおかしくだされ。
ガオ
どうする?
(いいえ)
ガオ
それでも命のつぼみの国へいそぐんです。
ローラン
騎士殿、どうか力をおかしくだされ。
ガオ
どうする?
(「いいえ」を選択した場合、「いいえ」以降のガオとローランの台詞を繰り返す)
侍女
ナシア姫さまはいったいどこに…。

地下の教会

兵士
これはローラン様。
ローラン
ガオ殿、つりがねをお調べくだされ。
ナシア
シクシク…シクシク…。
ガオ
! つりがねから泣き声が…。
ローラン
おそらく姫はこのつりがねの下に…なんということじゃ…。
すべてはガラキッタとゴラキッタのふたりの王子が原因。ふたりは命のつぼみの国から来たといつわり、ナシア姫とアララ姫に近づいたのじゃ。ナシア姫は言葉たくみなガラキッタにすっかりだまされ、結婚の約束をしてしまった。じゃが、結婚式の日、姫はガラキッタに宝石のついたシッポが生えているのに気づかれた。ガラキッタはメルヴィルの宝石モンスターだったんじゃ! 正体のばれたガラキッタは、つりがねをおとして姫をとじこめ、姫がいかにも部屋にいるかのようにふるまい、城のものたちをあざむいたのじゃ。
ガオ
姫をつりがねから出すことはできないの?
ローラン
それが、おしても引いても持ち上げようとしてビクともせんのじゃ。
ヨシュア
エッヘン! 力でうごかそうとしてもダメだよ。どうやらこのかねは、歌うきんぞくでできているみたいだからね。
ガオ
歌うきんぞく?
ヨシュア
忘れたのかい? ボクはもと鍛冶屋だよ。きんぞくにはくわしいんだ。歌うきんぞくは、自分よりきれいな音をかなでるものによわいんだ。
ローランさん、このかねを作る時に使った歌うきんぞくはまだある?
ローラン
城の鍛冶屋に行けばおそらく。
ヨシュア
勇者よ、鍛冶屋に行ってくれるかい?
ベルベル
なにか名案があるのね。

鍛冶屋

ヨシュア
歌うきんぞくがほしいんだけど?
鍛冶屋
つりがねを作った時ののこりがあるが、だれにもわたすなというガラキッタ様のおたっしだ。
ローラン
かまわぬ、この者たちに歌うきんぞくをわたすがよい。
鍛冶屋
こ、これはローラン様、このようなむさくるしいところに。
ローラン
あいさつはよい。歌うきんぞくをヨシュアどのに。
鍛冶屋
た、ただいま。
ヨシュア
ちょっと待ってて。
ガオ
みごとな手ぎわだね。
ヨシュア
きっと、あのつりがねよりきれいな音をかなでるはずだよ。
ローラン
では、さっそく教会へ。
ガオ
ローランさん、勇者は上だよ。
ローラン
なんですと、上?
ガオ
たのみ事をするときは上を見なきゃ。
ローラン
……。
ベルベル
勇者が見える?
ローラン
わ、わしにはまったく…。
ベルベル
勇者からはあなたが見えてるわ。気持ちは伝わるわよ。
ローラン
勇者殿、どうか姫をお救いください。
(はい)
ガオ
ローランさん、勇者に気に入られたみたいだね。
ローラン
おお、勇者よ、なんともったいない…。
ベルベル
さあ、教会へいそぎましょう!
(いいえ)
ガオ
ローランさん、勇者はまだ、あなたを信用してないみたいだよ。
ローラン
なんと! ワ、ワシのねついが足りんのじゃな! 勇者よ、どうか! どうか! 姫をお救いくだされ!
(いいえ)
ローラン
勇者よ、ワシのねついが伝わりませぬか? どうか! どうか! どうか! 姫をお救いくだされ!
(いいえ)
ローラン
おお、勇者よ、まだ、ワシのねついが伝わりませぬか? どうか! どうか! どうか! どうか! どうか! どうか! 姫をお救いくだされ!
(「いいえ」を選択した場合、上のローランの台詞を繰り返す)
(はい)
ベルベル
よかったね
ローラン
なんと気むずかしい勇者殿じゃ。
鍛冶屋
ヨシュアどの、魔法使いにしとくには、おしいうでまえですな。

地下の教会

ローラン
おお! つりがねにヒビが! なんとふしぎな。
ヨシュア
もう少しだ!
ガオ
つりがねの下にかいだんが!
ローラン
いつの間に! ガラキッタめ、最初から姫をとじこめる気だったのだな。
ガオ
勇者よ、行こう!
兵士
ローラン様、そして騎士どの、お気をつけて。

ナシア姫の城 地下洞窟

ローラン
ナ、ナシア姫さま!
ナシア
ローラン、よくここまで…。! あなたがたはまさか。
ローラン
命のつぼみの国へ旅する騎士どのたちです。
ガオ
青い涙の騎士ガオです。
ナシア
なんてふしぎなこと…。いつか夢の中で命のつぼみの国の姫さまがお話ししてくれたそのままのお方。お待ちしておりました。
ガラキッタ
ファッファッファッ。
しゅびよく姫に会えたと思ったか? ナシア姫はおまえたちをおびきよせるためのエサ。城の地下深くくち果てるがいい。
ローラン
みくびるなよ、ガラキッタ。姫さまを取りもどした今、きさまごときにおくれを取るワシではないわ!
ヨシュア
ガ、ガオさん! ボ、ボク、バララートなしでうまく戦えるでしょうか?
ベルベル
ヨシュア、しっかり!
ガラキッタ
ぐおおおおお…。
ポンパル
ガ、ガラキッタさま、あわわ…。
ローラン
女ぎつねめ。アララ姫さまの城にはしりおったな。ゴラキッタに告げるつもりじゃ。
ナシア
シクシクシク…。
ローラン
姫さま、もう安心ですぞ。泣かれますな。
ナシア
こわくて泣いているのではないのです。おねぇさまたちもわたしとおなじようなうんめいにあっているのではないかと…。
…騎士さま、以前にふしぎな夢を見たのです。夢にあらわれたサーラ姫はこう言いました。わたしとふたりのあねが手をひとつにむすんだ時、つぎの世界へつづく扉が開かれると。
ローラン
ガラキッタとゴラキッタはガオ殿たちを命のつぼみの国に近づけまいと姫さまたちを引きさいたんじゃ。
ガオ
そんな! じゃあ、お姫さまたちはぼくらのために。
ナシア
ガオさま、気にやむことはありません。あなた方のこれまでの旅にくらべればきっと…。騎士さま、どうかふたりのあねをお救いください。そして命のつぼみの国へいっこくもはやく。
ガオ
うん。がんばるよ。
ローラン
ガオ殿、このローランもおともさせてくだされ。この老いぼれも戦いでならお役に立ちますぞ。
ガオ
勇者よ、行こう! アララ姫の城へ!

ナシア姫の城

兵士
騎士殿、南に行けばトランジェルダの町があります。
兵士
町で武器、防具をととのえください。
召使い
ガラキッタさま、いえガラキッタがメルヴィルの宝石モンスターだったなんて…。
召使い
姫さまが元気な姿をお見せになられた。
召使い
花たちも元気をとりもどしたわい。
侍女
ここはナシア姫様のお部屋。
兵士
そばにいながらガラキッタの正体を見ぬけなかった。くやしい…。
侍女
ポンパル夫人は本当は姫さまおもいのやさしいヒトなのに、どうしちゃったのかしら。
侍女
わたしは初めっからガラキッタがあやしいと思ってたわ。ほんとうよ。
召使い
騎士さま、おつよいのですね。
鍛冶屋
こ、これは騎士殿、このようなむさくるしいところに。
召使い
やっと姫さまが食事をめしあがってくださる。うでが鳴るわい。
侍女
姫さまをお救いくださってありがとうございます。
召使い
これは騎士どの、またカマドにかくれに来たのですか?
召使い
ナシア様のあねのアララ様の城は、毎日えんかいつづきで活気にあふれているというぞ。うらやましい。
兵士
ひ、姫さまがとじこめられていたなんて…おゆるしください。
召使い
騎士どの、どうかアララ姫をお救いください。

トランジェルダの国

ガオ
町があるよ。行ってみるかい?
(はい)
ガオ
わかった。
勇者、まず武器と防具を買いに行こうよ。
(いいえ)
ガオ
あれがトランジェルダの町だと思うんだけどなぁ。

トランジェルダの町

町民
ここはトランジェルダの町よ。
町民
南西にあるお城がアララ姫のお城よ。なんでもお城はずっとえんかいつづきらしいわ。
町民
町のすみにおかしなフクロウがいるんだ。フクロウのくせにほかの鳥の鳴き声で鳴くんだ。
乞食
10ルビーめぐんでくだされ。
占い師
占ってしんぜよう。ふむふむ…お? だれかがおまえを探しておるぞい。
フクロウ
ホー、ホケキョ。
コケコッコー。
カッコウ、カッコウ。
チュン、チュン。
ベルベル
あのね、フクロウは『ホーホー』って鳴くのよ。知らないの?
フクロウ
ホーホー、ホーホー。
ガオ
きゅうにホーホー鳴き出したよ。
ベルベル
へんなフクロウね。

トランジェルダの町 道具屋

タック
騎士さま、わたしですよ。お城で会った道具屋タックです。おかげさまで家に帰ることができました。ところでべんりな旅の道具はいかがですか?
タックの息子
またお姫さまに会いたいなぁ。
タックの娘
お兄ちゃん、悪い王子をやっつけたの? とっても強いのね。

トランジェルダの町 チャルン屋

お客
チャルン屋の主人は出かけたよ。
老人
チャルンはこのトランジェルダ王国にふるくから伝わる楽器じゃ。むずかしい楽器でのぉ、近ごろは弾く者がめっきり少なくなった。

トランジェルダの国

ガオ
あの城がアララ姫の城かな?

アララ姫の城

門番
ナシア姫の夫ガラキッタさまにご不幸があった。用心のため、だれも城の中に入れてはならんというおたっしだ。
ローラン
ポンパルめ、やはりゴラキッタのそばににげこみおったな。
ガオ
どうしよう、勇者。これじゃ中に入れないよ。
ヨシュア
ガオさん、一度トランジェルダの町にもどってみましょう。

トランジェルダの町

町民
アララ姫の夫ゴラキッタさまはむるいの音楽好き。とくにチャルンの音色には目がないそうよ。
町民
ゴラキッタ様が気に入ったチャルン弾きは、城の広間にまねかれると聞いたわ。

トランジェルダの町 チャルン屋

チャルン屋
ほお、チャルンをお探しとな。むずかしい楽器ですぞ…お代は2000ルビーじゃ。買うかね?
(はい)
チャルン屋
まいどありですじゃ。
(いいえ)
ガオ
買ってみようよ。

アララ姫の城

ローラン
このお方は、トランジェルダにならぶ者ないチャルンの名人ガオさま。ゴラキッタさまがチャルンをお好きと聞いてお聞かせにまいった。お取りつぎくだされ。
門番
口先だけで通れると思うのか。まずここで弾いてみろ。
ガオ
え?
どうしよう、勇者。弾いてみろって言われちゃった。いちかばちか、やってみるかい?
(はい)
ガオ
わかった。
(いいえ)
ガオ
なんとかごまかしてみるね。
ゴラキッタさまにじかにお聞かせしたい。
門番
口先だけで通れると思うのか。まずここで弾いてみろ。
ガオ
ダメみたいだ。いちかばちか弾いてみるよ。
門番
なにが名人だ、このヘタクソめ! さっさとここから立ち去れ!

トランジェルダの町 チャルン屋

チャルン屋
チャルンの調子はいかがですか? しっかり練習してくだされ。
お客
おれもチャルンを持ってるんだが、むずかしすぎて弾けやしない。
老人
チャルン弾きのヒサシューを知っておるか?
ガオ
知ってる?
(いいえ)
ガオ
知らない。
老人
ヒサシューはトランジェルダいちのチャルン弾きじゃった。じゃが今はこじきに身をおとしているという。

トランジェルダの町

ガオ
ひょっとして、あなたがチャルンの名人ヒサシューかい?
乞食
……そうよばれたこともあった。…だが、うでをはなにかけたばつで、今はこのありさま。
ガオ
もう一度、チャルンを弾いてくれませんか。
ヒサシュー
チャルン? チャルンなど二度と見たくない。
ガオ
ねぇ、アララ姫を知ってるかい?
ヒサシュー
アララ姫? …おなつかしい。姫の前でチャルンを弾いたのが、わたしの一生のうちの最高の名誉。
ガオ
ねぇ、ヒサシュー。アララ姫を救うために力をかしてほしいんだ。
ヒサシュー
姫は命のつぼみの国から来られた王子とご結婚なされて、幸せなくらしをしているのでは?
ガオ
アララ姫はゴラキッタにだまされて、城にとじこめられているんだ。
ヒサシュー
…あの美しい姫さまがそんな目に…。
ガオ
ゴラキッタはチャルンに目がないという。あなたがチャルンを弾いてくれれば、城の中に入れるかも。
ヒサシュー
……わたしのチャルンで姫さまを救えるのですか?
ローラン
そうじゃ。アララ姫さまを救ってくだされい。
ヒサシュー
……分かりました。一度はすてたチャルンを、姫のためにもう一度かなでてみせましょう。

アララ姫の城

ローラン
このお方がチャルンの名人ヒサシューどのじゃ。ゴラキッタさまがチャルンをお好きと聞いて、お聞かせにまいった。お取りつぎくだされい。
門番
口先だけで通れると思うのか。まずここで弾いてみろ。
ヒサシュー
では。
兵士
今チャルンを弾いたのはおまえたちか? ゴラキッタ様がもっとそばで聞きたいとのこと。通られい。

アララ姫の城の中

兵士
おまえたちほどのチャルン弾きが、まだこのトランジェルダにいたとは。
兵士
なかなかのチャルンだ。うっとりしたぞ。
スムスム
ボクの名はスムスム。絵かきなんだ。
召使い
また酒かい? まったく広間のヤツらときたらいい気なもんだ。
召使い
ナシア姫の城はえんかいもなくヒマらしいじゃないか。うらやましい。
召使い
ヒィヒィ、もう何日もイモの皮をむいてばかりだ。
侍女
…。
ガオ
? ボクのかおになにかついてるのかい?
侍女
い…いえ。騎士さま。アララ姫様にお会いください。
ポンパル
お、おまえは! あわわ…。わたしが悪いんじゃないわよ、ぜんぶガラキッタの命令よ! な、なによ、その目! うたがう気?
兵士
ここから先はアララ姫の部屋。ゴラキッタ様以外、だれも通ることはできん。

大広間

お客
ゴラキッタさまとアララ姫さまの結婚式以来、ずっとパーティがつづいてるの。
お客
先ほどのチャルンはあなたがたですな。しびれましたぞ。
お客
すてきな方との出会いがないかしら。
お客
アララ姫はほんとうに明るいお方。笑いがおしか見たことがない。
お客
こんなに楽しい毎日ですもの。笑いも止まらなくなりますわ。
お客
ぜひここで、もう一度先ほどのチャルンをお聞かせくだされ。
お客
わたしとおどりませんか?
ゴラキッタ
おう、チャルン弾きか。待ちくたびれたぞ。あのみごとなチャルン、もう一度ワシの前でかなでてみよ。
ヒサシュー
…しかとお聞きくだされ。
ゴラキッタ
……すばらしい。
ヒサシュー
さあ、今のうちにアララ姫さまのもとへ。
お客
チャルンってロマンチックね。むねがキュンとしちゃう。
お客
なんという美しい音色…。
お客
話しかけないで、チャルンを聞いてるんだ。
お客
まさしく名人。これほどのチャルンは聞いたことがない。
お客
すてきなチャルンのひびき…。
お客
すばらしい…それしか言えん…。
兵士
なんと美しいチャルンの音色…うっとり。
侍女
ここはアララ姫さまの部屋。チャルン弾きごときが来る場所ではありません。
侍女
その青い衣、ひょっとしてあなたは、ガラキッタを倒したという騎士さまですか? ポンパル夫人の話を立ち聞きしました。どうぞ、アララ姫さまに会ってあげてください。

アララ姫の部屋

侍女
姫さまは楽しくて笑ってるんじゃないんです。呪いにかけられてるんです。騎士さま、どうか呪いをといてあげてください。
アララ
ホホホ、アヒアヒ、ホホホ、アヒアヒ。

大広間

ヒサシュー
やはりアララ姫さまが呪いに? …今のうちに呪いをとく方法をお探しください。

アララ姫の部屋

侍女
おかわいそうなアララ姫さま。どうか呪いをといてあげてください。

アララ姫の城の中

侍女
…ガ…オ。
ガオ
? ボクを知ってるの?
侍女
…い、いえ、城の者のうわさでお名前を…。騎士さま、ゴラキッタのかけた笑いの呪いをとくには、オハリコンのカガミが必要です。オハリコンのカガミはアララ姫が大切にしていたカガミで、まやかしをはらすクリスタルでできています。オハリコンはけっしてわれません。ゴラキッタは姫様からうばったそのカガミを、この城のどこかにかくしているはず。オハリコンのカガミを探し、アララ姫をお救いください。
ガオ
どうして、それをボクに? …ボク、どこかであなたに会ったような気がする。
侍女
…いえ、お、思いちがいです。

アララ姫の部屋

侍女
オハリコンのカガミ? アララ姫さまが大切にしていたカガミですね。お探しなのですか? …オハリコンのカガミは暗闇の中でも光りかがやくふしぎなカガミ。城の明かり番の下女ならなにか知ってるかも…。

アララ姫の城の中

明かり番
これは騎士さま、なにかご用でしょうか? …え? そうです、城の明かり番はわたしですが?
ガオ
ボクたち、アララ姫を助けるためにオハリコンのカガミを探してるんだけど…。
明かり番
……わたしはゴラキッタ様の言いつけで明かりがたえぬように城中を見まわっています。ですが一度だけ、大広間の明かりをたやしてしまったことがあるのです。ゴラキッタ様はひどくお怒りになり、わたしをしかりつけました。…その時に見たのです、ゴラキッタ様のイスが光りかがやくのを…。騎士さま、どうかアララ姫さまをお救いください。

大広間

ゴラキッタ
おのれ、きさまたちがガラキッタを倒した騎士どもだったのか!
ゴラキッタ
な、なんという強さ、あわわ…。
お客
パーティがあったはずだけど…。
ヒサシュー
アララ姫さまをお救いください!
お客
? ワシはここでなにをしていたのだ?
お客
ふしぎ。夢から覚めたみたい。
お客
ワシらはゴラキッタの呪文にかけられていたのか?
お客
? あなたはだれ?
お客
ここはどこだ?
兵士
ゴラキッタ様があわてて上に上がっていったが、なにかあったのか?
ゴラキッタ
こ、このままにげもどってもドムス様に殺されるだけ。この扉を通すわけにはいかん。かわりにジゴクの扉をあけるがいい!
ゴラキッタ
ド、ドムス様…メルヴィル様、もうしわけありません…ぐふっ。
ガオ
ドムス? だれだろう?

アララ姫の部屋

ベルベル
姫さま泣いてるわ。
アララ
なんとお礼を言ってよいやら、アララはやっといつわりのほほえみから自由になることができました。
ヒサシュー
アララ姫さま!
アララ
…まさか、ヒサシューですか?
ヒサシュー
はい。アララ姫、おひさしぶりでございます。
アララ
…またおまえのチャルンが聞けるなんて…。
…おおローランも。
ローラン
ご無事でなにより。
アララ
騎士さま、いもうとのナシアの呪いをといてくださったこと、聞いております。でもまだ、一番上のあねのマリヤ姫がねむりの呪いをかけられてトランジェルダの町の南東にあるモザイクの塔にとじこめられているのです。
ローラン
モザイクの塔は魔法の塔。入口には魔法の封印がかけられ、中に入ろうとしても入ることができん。
アララ
魔女の村ムーントランジェルダに行き、魔女の助けがえられればよいのですが。
ガオ
! ムーントランジェルダがこの世界にあるの? ボク、火の国の魔女マジョールから大魔女ターマにとあずかったものがあるんだ。どうやったら行けるの?
アララ
トランジェルダの町のどこかにムーントランジェルダの入口があるといいます。でもだれも、行ったことはないのです…。
ガオ
勇者、トランジェルダの町に行ってみようよ!

アララ姫の城の中

侍女
ありがとう騎士さま。わたしたちわすれません。姫さまを助けてくださった騎士さまたちのことを。

アララ姫の部屋

ヒサシュー
騎士さまのことはわすれません。

トランジェルダの町

町民
この町の占い師の言うことはよく当たるのよ。
占い師
占ってしんぜよう。…ふむ。おぬしを探している者は魔女の使いのようじゃ。…むむ、どうやらヒトではない。闇夜に飛ぶトリじゃ。
町民
ヒサシューがアララ姫の城の楽だん長になったとか。めでたいことじゃ。
フクロウ
ホーホー、ホーホー。
ガオ
もうばれてるよ。
フクロウ
ホーホー、ホーホー。
ガオ
魔女の使いは正体を知られちゃいけないのかい? 魔女マジョールから新しい命の根をあずかってきたんだ。ムーントランジェルダにつれてってよ。
フクロウ
……まさか、目当ての騎士にぎゃくに見つけられるとはな。このムスタファ様のかんぺきなえんぎを見やぶるとはなかなかのものだ。
ベルベル
ヘンなフクロウ…。
ムスタファ
目をとじな、案内してやる。だがオレさまの正体がばれたことは、ターマ様にはナイショだぞ。

ムーントランジェルダ

ムスタファ
ここがムーントランジェルダだ。

ターマの小屋

ターマ
命のつぼみの国へ行くもんたち、け?
ガオ
はい。
ターマ
マジョールからのあずかり物をとどけに来たの、け?
ガオ
はい、ここに。
ターマ
モザイクの塔に入りたいの、け?
ガオ
はい。
ターマ
…メルヴィルは世界の果てにきずいたデッド・エンドの城で、サーラの命が終わる日をじっと待ちつづけておるぞい。じゃが、デッド・エンドの城にたどりつくには、おそろしい四天王を倒さねばならぬぞい。世界をへだてる谷、デーモンリッジをまもる魔王バルバドラ、闇の世界に住む暗黒王ギーガー、デッドエンドの城をまもる魔剣士カラカラ。そして魔女エリス。どれも強いぞい。それでもまだ、旅をつづける、け? 勇者に聞いてみ。
ガオ
勇者、それでも旅をつづけるかい?
(はい)
ガオ
うん、どんなことがあっても行くよ。
ターマ
そう、け…。
命のつぼみの国へ旅する勇者ひかりよ、命のつぼみの国の姫さまは、とても長い時間がすぎるとやっとひとつ年をとられるという、け。このターマよりそれはずっとながく生きていながら、ずっとずっとお若いという、け。
おそれ知らずの勇者よ、むかしサーラが魔女族に伝えたという呪文を教えてやるぞい。タリエの呪文じゃ。何に使うかワシらさえも知らん、け。大切にせい。
涙の騎士よ、塔にかけられたエリスの封印はワシがといてやる。あとは知らん、け。
ムスタファ
おもしろそうだからオレもつきあってやるよ。オレといっしょにいれば、いつでもこの村にもどって来れるぜ。
(いいえ)
ターマ
思ったとおりのおくびょうものたちじゃぞい。もう話は終わりぞい。(大きな木に飛ばされる)
(ターマの問いに「いいえ」と答えた後)
ターマ
命のつぼみの国への旅をつづける気になったの け? 勇者に聞いてみ?
ガオ
つづけるかい?
(いいえ)
ターマ
おくびょうものめ。もう話しは終わりじゃい。(大きな木に飛ばされる)
(ムスタファが同行してから)
ターマ
おそれ知らずの勇者ひかりよ、命のつぼみの国はまだまだ遠いぞい。

大きな木

魔女
あれまぁ、おめえもターマ様の怒りにふれて、ここに飛ばされたのかいの?
…ヒョッヒョッヒョッ。ターマ様は気しょうのはげしいお方。じゃが、ここの扉にはカギがかかっとらんでの。気をおとさんで、もう一度、ターマ様に会ってみるがいい。
…ワシゃ、もう少し、ここではんせいじゃの。
ガオ
勇者ひかり、まさか、ここで旅をやめるつもりかい? ボクはひかりを信じてるよ。
行こう、ターマ様のもとへ。
魔女
…ワシは、もう少し、ここにおるわい。

ムーントランジェルダ

魔女
この新しい命の薬ができれば、サーラが死んでも魔女族だけは生きのこれるのじゃ。
魔女
サーラがどうなろうと、ワシら魔女は関係ないんじゃ。
魔女
ワシらが自分勝手じゃと? なにを言う! ワシは何千年もの間、魔法を使っていろんな世界につくしてきたのじゃ。じゃのに、いつまでたってもおそろしい魔女よばわりされて毛ぎらいされるしまつ。殺された魔女もおるぞ。ワシら魔女族は、もうほかの生き物が死のうがどうしようが、むかんしんできることに決めたんじゃ。
魔女
この新しい命の薬さえできあがれば…。ありゃ、おまえ、青い涙の砦のなさけない騎士じゃろう?
ガオ
? あ、砦のそばに住んでいた魔女イメルダ?
イメルダ
そうじゃ、ワシじゃ。まだつまらん旅をつづけとるようじゃな。ヒャッヒャッ…。
魔女
大魔女ターマ様はすべての魔女の頭。その力は強大じゃ。
魔女
このムーン・トランジェルダから旅立ちのカガミを使って、ワシらはすべての世界を自由に行き来できるのじゃ。
魔女
ほう、この村にお客とはめずらしい。ここは魔女の村ムーン・トランジェルダ。トランジェルダ王国の裏がわの世界じゃ。
魔女
ここがエリスが住んでいた小屋じゃ。エリスの話を聞きたいか?
ガオ
聞く?
(はい)
ガオ
聞かせて。
魔女
…魔女エリスにはドムスというみにくい大男の弟がいての。目の中に入れてもいたくないほどかわいがっておったんじゃ。じゃが、このドムス、みにくさゆえに小さいころからみんなのきらわれ者でのう…エリスはドムスをかばい、ふたりでこの魔女の村のはずれにひっそりとくらすようになった。そこにメルヴィルがあらわれたんじゃ。ズル賢いメルヴィルはわざとドムスをかわいがってエリスの気を引いた。エリスを味方につければ、ターマ様とておいそれと手は出せぬようになる。すべて考えぬいた上じゃよ。
今でもよく覚えとる。弟をかわいがってくれる者に初めて会ったエリスはかんげきしてな、じっとメルヴィルの目を見てこう言ったんじゃ。『魔女の村をすててあなたのためにたたかいます』エリスはメルヴィルの四天王のひとりになった。…かわいそうにのう、利用されとるとも知らんで。
魔女
なに、モザイクの塔に入りたいじゃと? あの塔は魔女エリスの手で封印されとるぞい。
魔女
エリスはワシら魔女族を裏切ったおろかな魔女じゃ。
魔女
エリスの魔力は強力じゃ。ワシらでは歯がたたん。
魔女
エリスに立ち向かえるのは大魔女ターマ様のみ。ターマ様なら、モザイクの塔に入るすべを知っておろうて。
魔女
こんなところになんの用じゃ?
魔女
この赤い実は若返りの実じゃよ。ほしけりゃ持ってゆけ。いくらでもなっとるでな。

トランジェルダの国

ガオ
勇者、気味悪い塔があるよ。モザイクの塔かな?

モザイクの塔

ドムス
ガラキッタとゴラキッタを倒したのはおめえらか?
ガオ
おまえはだれだ?
ドムス
おれさまはドムス。
ベルベル
ドムス? 魔女エリスの弟の?
ドムス
そうだ。そのドムスさまよ。ナシアとアララの呪いがとかれた以上、最後にのこったマリヤ姫をわたすわけにはいかん。三人の姫をけっしてひとつの場所にあつめてはならんというメルヴィル様の言いつけだ。
ガオ
メルヴィルがなぜおまえをかわいがるのか、わけを知ってるのか? ドムス。
ドムス
そんなこと知らねえ。みにくいといじめられてたオレにメルヴィル様はやさしくしてくれる。それでじゅうぶんだ。
ヨシュア
本当にみにくいのはあなたのココロだと思います!
ドムス
お、おれをみ、みにくいと言ったな! き、切りきざんでやる!
ドムス
ぐええええ…。
エリス
いじめたね! わたしのかわいい弟をいじめたね!
ムスタファ
や、やばい! 魔女エリスの声だ。
ドムス
ぐお、ぐお。
エリス
くるしいのかい? くるしいのかい、ドムス? すぐ助けてあげるよ。…サーラのトゲをぬきにいく勇者とかいったね。ヒッヒッヒッ、すぐに殺しはしないよ。旅をつづけるがいい。そしてゆっくりと弟がうけた仕打ち以上のくるしみをあじわうがいい。ヒッヒッヒッ…。

マリヤ姫の部屋

侍女
よくここまで来てくださいました。わたしはマリヤ姫さまのめしつかいです。姫さまは魔女エリスにねむりの魔法をかけられています。魔女エリスはわたしにこう言いのこしました。『この部屋のどこかにかくした目ざめのリンゴを食べさせればねむりの魔法はとける。探すがいい。そして年老いて死ぬがいい』と。それ以来、わたしはここで目ざめのリンゴを探しつづけているのですが、どうしても見つかりません。
ガオ
ステンドグラスにリンゴがかかれている。
ベルベル
あやしいわね。
ヨシュア
ボク、魔法には魔法だと思います!
みんな、少し下がってください。
ギャラドゥーン!
ガオさん、このかげのリンゴが目ざめのリンゴです。
ムスタファ
オ、オレのギャラドゥーンを何でおまえが!
ヨシュア
見ようみまねです。たぶんムーンバリも唱えられます。
ムスタファ
お、おどろいたヤツだ。
ガオ
お姫様にリンゴを食べさせるのはヨシュアの役目だよ。
ヨシュア
ボ、ボクの?
ベルベル
そうね。ヨシュアのおかげで目ざめのリンゴが手に入ったんだもん。
ローラン
手あらにあつかわれてはこまりますぞ、ヨシュア殿。
ヨシュア
う、うまくできるかな…。
マリヤ
うーん…。
…あら、わたしはこんなところでなにをしてるの? …あなたは?
ヨシュア
ボ、ボク、ヨシュアです。
マリヤ
ヨシュア、さん? …そのおすがた、魔法使いさまですか?
ヨシュア
さま、だなんて…。
ローラン
ヨシュアどのが姫さまをエリスの魔法からお救いくださったのです。
マリヤ
…りりしい魔法使いさま。ポッ、マリヤはあなたに恋をしました。
ガオたち
ええっ!

アララ姫の城

ナシア
ありがとう、ガオさま。昔のように三人がそろうことができました。あなたたちのおかげです。
アララ
わたし、笑いすぎてくたびれちゃった。
マリヤ
ガオさま、わたしたち三人はある夜、おなじ夢を見たのです。夢にあらわれたサーラ姫はこう言われました。わたしたち三人が手をつなぐと、そこに命のつぼみの国へつづく道が生まれると。さあ、わたしたちの真ん中へ。
ガオ
みんな、ちょっと待ってて。
ベルベル
ガオ、どこ行くの?
ガオ
キ、キララノキョウカだね、ボクだよ。
侍女
…ち、ちがいます。わ、わたしはそんな名前ではありません。
ガオ
なぜ、ホントのことを言ってくれないんだい? キララノキョウカ、会いたかった。
キララノキョウカ
…ガオ、わたしはすっかりトシをとってしまいました。
ガオ
そんなこと…。
キララノキョウカ
もう二度とお会いしないとココロに決めたのに。…バカね、あなたが忘れられなくて追いかけてきてしまったわ。
ガオ
どうやってこの世界へ?
キララノキョウカ
フラワランドリアに立ちよったシャイロックという商人にたくさんのルビーをわたして旅立ちのカガミをくぐらせてもらったの。
ガオ
シャイロックだって?
キララノキョウカ
知ってるの?
ガオ
う、うん。でもそんなことより、キョウカ、会えてよかった。
キララノキョウカ
ガオ…。
ガオ
それは魔女の不思議な草の実、若返りの実だよ。食べてごらん。
初めて会ったときのキララノキョウカのままだ。
キララノキョウカ
…ガ、ガオ…。
ガオ
ねぇ、勇者、ちょっと目をつぶっててくれない?
(はい)
ガオ
ありがとう、勇者。
キララノキョウカ
きっと帰ってきて。わたし、このお城で待ってます。
ガオ
…かならず、帰ってくる。そして、いっしょにフラワランドリアに帰ろう。
キララノキョウカ
ガオ…。
(いいえ)
ガオ
ちょっとだけ、ふたりっきりにしてほしいんだ。目をつぶっててくれない?
(「いいえ」を選択すると、ガオの台詞を繰り返す)
ベルベル
どこ行ってたの?
ガオ
ちょっと…。
ローラン
騎士殿、旅のご無事を。
ムスタファ
やれやれ、町のヤツらにすっかりおれさまの正体がばれちまった。
…元気でな、ベルベル。おまえ、なまいきだけど、いいとこあるぜ。
マリヤ
火は知恵から生まれ、知恵は混沌から生まれたとか。わが知恵の国トランジェルダは、混沌の国を母とするといいます。さあ、わたしたちのわの中へ。つぎの世界は混沌の国カオシアです。
ヨシュア様、かならずこのマリヤのもとにもどって来てくださいね。
ヨシュア
うん。かならず帰ってくるよ。
 広い広いトランジェルダ、助ける姫も3人ならばボスも3人。しかも裏の世界にまで行ったり来たりします。しかし、ガラの国では「愛って何?」と言ってたガオが、ここではキララノキョウカと相思相愛、ヨシュアまでマリヤ姫をゲットして、二人とも大人になったなーとしみじみ。「かくれんぼで遊ぶトシでもないだろう」と言われているところを見ると、ガオもけっこう子どもじゃないんですね。シナリオにはほのぼの感、というかバララート、チャン、ガチャという面々と別れたせいもあり、外伝的なトランジェルダです。サブキャラクターでは大魔女ターマさまが出番が少ないながら、重要なポイント抑えてて印象的。魔女エリスには次のカオシアの国でお目にかかれますよん。
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