ヘビィ・D

ヘビィ・D

重金属の含まれた採掘場の土埃は
血の味がすると言われます
強制労働採掘施設…ヘビィ・D
捕らえられたルシアン達は
そこで犯罪者の烙印を押され…
有毒な粉塵に濡れながら
過酷な労働を強いられるのでした
しかし、そこでルシアンは
優しく粗暴な、懐かしい彼らと
再会するのです…

ヘビィ・D 重度犯罪者区「第三七共同寝所」

ザッパ
おやおや。
こんな所で再会とは驚きだね。
ルシアン
あんたは……ザッパ!
オレンジにスモールも
いるじゃないか。
どうしたんだ、
あんた達までこんな所で。
ザッパ
へへへ、みっともねえ話さ。
あんた達が出てった後で、
あの街で大規模なスラム狩りが
あってな、
ザッパ様ともあろうものが
ヘマしちまったって訳よ。
スモール
ある日、ものすごい数の
ガーディアン達がやってきて…
さすがのあたい達でも
逃げきれなかったよ。
ルシアン
でも、あんた達は何の罪で
ここに送られてきたんだ?
ザッパ
そうなんだよ。確かに、叩けば
ほこりが出ねえ訳でもねえが、
俺達はこんな所に送られるような
悪事は働いちゃいねえんだぜ。
オレンジ
この採掘場は、表向きは犯罪者の
強制労働施設だが、実は、
鉱脈中のレアメタルの採掘が
目的だっていう噂があるんだ。
だからスラム狩りで、少しでも
怪しい奴は、みんなここへ引っ張ってきて働かせてるんだ。
(突然、ザッパに口を塞がれるオレンジ)
オレンジ
もご、もご、
親方突然なにすんだよ!
ザッパ
し、静かにしやがれ。
こっちに誰か近づいて
くるみてえなんだ!
スモール
やーい、オレンジ、
親方に怒られた〜
オレンジ
スモール、てめえー
あとで覚えてろよ。
ワルター
作業の方は順調か?
スタイル。
とにかく、たくさんの
レアメタルがいるのだ。
人手が足りなければ
また、狩ってくるぞ。
スタイル
この間の大規模なスラム
狩りで囚人の数も補充できました。
少々、なまいきな奴等も
増えましたが、
警備も厳しくしましたので
ご安心下さい。
オレンジ
きっと、おめーのことだぜ。
おちゃめな小鼠
スモールちゃんよ。
スモール
言ったなー。
このフケ顔メカオタク!
ザッパ
やめろっていってんだろ!
ワルター
そういえば……
蒼都から剣帝ブノワに
刃向かったという連中も
来ているはずだな。
ルシアン
……
ワルター
くれぐれも
脱走騒ぎなど起こさせるなよ。
まあ、貴様も闘技会あがり。
実力をかわれ、黒服に
スカウトされたのだろう?
いざとなったら自ら
先陣をきって戦えよ。
ヴラド様のために!
スタイル
ははっ!
 
ルシアン
まったく、ここの環境は最悪だな。
こんな所にいたら、死ぬまで
働かされそうだ。
どうにか、ここを抜け出す手段を
考えなければ……
ザッパ
そうそう、そうこなくちゃ
おもしろくねえ。力を貸すぜ。
ルシアン
ザッパ、なにかここから抜け出す
いいアイデアでもあるのか?
ザッパ
いいか、ルシアン。
まず、このスモールに
通気ダクトに潜入させて、
採掘装置を止めに行かせるんだ。
で、そのすきに逃げりゃいい。
ここを出たら、この採掘場から
鉱物を運び出す運搬列車に
飛び乗ってそいつで脱出する。
うまくいきゃあ、
こんな、くそったれな場所から
オサラバできるさ。
スモール
ええ〜!!
こんな汚いダクトの中を
あたいが一人で行かなきゃ
ならないのぉ〜?
ザッパ
おめえ以外に誰がこのダクトに
入っていけると思ってるんだ!
スモール
でも、あ〜んな所に嫌なやつが
いるじゃない!
嫌なやつ(PFM)
……
スモール
のこのこ出ていったら蜂の巣に
されちゃうじゃないの!!!
ザッパ
おめえなら、あのダクトを通って
採掘装置のスイッチを
止めるぐらい楽勝だろう?
スモール
そっ、そんなの楽勝だけどぉ〜、
でも、あの厄介なやつが……。
ザッパ
あんなポンコツは、俺たちが
スクラップにしといてやるから
おめえは安心しろ。
スモール
だいたい親方は、
いっつも、い〜っつも
面倒なことは、あたいに
押し付けるんだから……
ザッパ
ぐだぐだ言ってないでさっさと
いきやがれ!!!
スモール
わかったわよ。
でも、ぜ〜ったい、あいつは
やっつけておいてよ。
じゃなきゃ、なにがあっても
ダクトから出ないからね!
ルシアン
わかったよ、スモール。
あいつらは俺たちがきっちり
片付けておくから、安心して
スイッチを押してくれ。
スモール
はい、はい。
ルシアン、信用してるからね。
頼んだわよ!!
 
スモール
やっほホ〜イ!
スモールちゃんはここだよ〜

Battle 9 採掘場(ヘビィ・D)

スモール
ちょっとちょっとちょっと、
ル〜シア〜ン!
こいつまだ頑張ってるじゃない!
早くやっつけちゃってよぉ〜。
じゃないとあたい
ここを動かないからねぇ〜
 
スモール
あいつ居なくなっちゃったな
ルシアンちゃんもたまには
いい仕事するわね。
ささスイッチ切っちゃお〜。
ちょっとぉ〜
ルシアァ〜ン!
スイッチは切ったからねぇ〜
感謝しなさいよぉ!
じゃああとはがんばってねぇ
バッハハ〜イ!
 
ルシアン
よし、急いで操車場に向かおう。

ヘビィ・D 鉱石運搬鉄道操車場

ルシアン
あれが列車だな。
もうすぐ出発するぞ。
みんな、急げ!
スリム
ルシアン、追っ手が来るよ!
タイタス
来るなら来やがれ。
返り討ちにしてやるぜ!
 
ルシアン
このままで、列車には
たどり着けないな。
どうやら、このスイッチを押せば、
足場が動く仕組みらしいな。
とにかく、足場のスイッチを
うまく操作して、向こう側に
渡るしかなさそうだな。
もう列車の出発時刻が迫って
きているみたいだ。
いそいで列車に乗るぞ。

Battle 10 操車場(ヘビィ・D)

ルシアン
さあ早く!
みんな列車に乗るんだ。
アイドル
何とか間に合ったね。
タイタス
いやあ、危ないところだったぜ。
ルシアン
みんな大丈夫か、
けが人はいないな。
ザッパ
こっちは大丈夫だ。

皇都 謁見の間

ワルター
ヴラド様、大変申し上げにくい
ことですが……
ヴラド
何ごとだね、ワルター。
確か定例報告は先週
済んだハズだが……
話を聞かせてもらおうか。
ワルター
じ、実はヘビィ・Dでちょっとした
事件がございまして……
ヴラド
事件?
ほう、それで?
ワルター
も、申し訳ございません!
ヴラド様!
ヘビィ・Dで脱走騒ぎが
起きました。
これも全て
私の不徳のいたすところです。
ヴラド
脱走騒ぎだと?
ヘビィ・Dはそんなに簡単に
脱走できる代物だったのかね。
ワルター君。
ワルター
い、いえ、
そういうわけでは……
ヴラド
そうかね。
で、脱走したのはどんな奴だ。
ワルター
はい、例のキャロルの連れだった
男達とその仲間です。
ヴラド
ワルター、呆れ果てるね。
君のその無能ぶりには。
何のために君を
ヘビィ・Dに向かわせたと
思っているのだ。
わたしは君の才能を
かっているのだよ。
どんな卑怯な手を使ってでも
勝とうとする、その勝敗への
異常なまでのこだわりを……
私が密かに尖兵を集める為、
行った選考会では……
まあ、表向きは
闘技会といわれていたがな。
あの頃の君は、その素晴らしい
こだわりを私に見せてくれた
ではないか……。
まあ、よい。
まずは、今回の騒ぎでレアメタル
の採掘計画に狂いが生じない
ようにしろ。
それと逃げた奴等がまた、面倒を
起こさないとも限らない。
貴様の命に代えてもそいつらを
見つけだしてこい、わかったか。
もう一度、君の
こだわりを私に見せてくれ。
そんなことでは
いつまでたっても
ヘルダーには勝てんぞ。
ワルター
はい、かしこまりました。
(ワルター、ヴラドの前から退出)
ワルター
く、くそう!
まずい、まずいぞ。
闘技会ではこの俺様が
一等賞だったのに。
このままで
ヘルダーに水をあけられてしまう。
ヴラド様の創造する来るべき
世界で片腕となってお仕えする
のは、この私だけでよいのだ!
仮面の男に光は要らぬ!
陰の男に栄光は似合わぬ!
孤高の男に華は咲かぬのだ!!
そうだ! 脱走した奴等は必ず
あそこに来るはずだ。
あそこで始末してくれる。
俺のかわいい紅蘭兵でな……。
(ワルター、退出する)
ヴラド
そろそろ、いいだろう。
出てきたらどうだ。
ヘルダー。
(柱の影から姿を現すヘルダー)
ヘルダー
ワルターの奴、
相変わらずですね。
大丈夫なのですか?
奴をこのまま好き勝手
させておいて。
ヴラド
ふっ、お前たち
本当に仲が悪いな。
まあ、
あれはあれで役に立つ。
それより、ヘルダー
例の計画……
“機鉄走バルケンホフ”
の建造は順調か?
ヘルダー
はい。
今のところ問題ありません。
ヴラド様の技術のおかげで
動力部も最終調整に
入っています。
超級装器式反応炉
ヴァンダー・グラフ・
ジェネレーター。
素晴らしい技術です。
まるでこの世界を動かす
タービンのようです。
現在、皇都と煙都の間の
カーペッツ山、第一七倉庫にて
試走行の準備中です。
ヴラド
そうか……
もうすぐだ。
もうすぐ、
このいまいましい霧を
晴らすことができるのか。
最後まで気を抜くなよ。
ヘルダー。
ヘルダー
はっ。
 
私の長年の夢の実現……
私はこのために私の人生を捧げてきたのだ。
私は双子島で生まれた科学者であり
神学者であった。
自らの研究の過程で、杜人達が
エネルギーに関する優れた文明を
持っていることに気がついた。
そこで彼らに関する研究を
進めると同時に、
自ら実験を行っていたが、
ある時、
双子島を実験の失敗により
沈めてしまった。
私自身の実験の失敗により島を
沈めてしまったが、
島の崩壊を神話に結びつけ、
人々をエドゥアルド島へと救出した。
私を何も知らない人々は
英雄のように崇めた。
やがて、私の力を恐れた正教が
私の弾圧に乗り出しはじめた。
まだ、正教に立ち向かう力のなかった
私は、正教の門の下に一度は下った。
だが、密かに私はヘルダーを使って、
革命を起こすための
準備を行っていたのだった。
一方、デュレンは、重水処理施設を発掘、
復元し、杜人達と正教の奴等の信頼を
勝ち得ていった。
デュレンが徐々に力を伸ばしていく事に
危機感を感じた私は、
ついに行動を起こす事とした。
教皇の息を止め、王を幽閉、
そして親王、正教派の残党をすべて抹殺。
それをテロ集団のせいにしたが、
そのテロ集団自体は、
私が密かに組織したものであった。
更に教皇、国王不在の混乱に乗じ、
自ら教皇代理の座に就任、
テロの被害に脅える民衆は、
それに屈する事なく、
戦う意志を見せる私を熱狂的に迎えた。
そして邪魔者であったデュレンを更迭。
剣帝の座を剥奪し、新剣帝として
ヘルダーを送り込む。
デュレンから剣帝の証である
スレッジを取り上げ、
さらにテロを防げなかった責任を負わせ、
犯罪者として捕らえようとした。
私の行く道を塞ぐ者は、
何人たりとも許しはしないのだ。
ルシアンらを乗せた列車は
山脈を越えて…
やがて煙都へと、向かいました
島内最高水準の技術力を誇る
最先端科学研究都市、煙都…
彼らはこの街で、意外な事実を
知る事になります

煙都 王立鉄道煙都駅「プラットホーム」

タイタス
駅についたけど、ホームは
ガーディアンだらけだぜ。
どうする、ルシアン。
ルシアン
このまま、
強行突破するしかあるまい。

Battle 11 プラットホーム1(煙都)

ルシアン
次から次へと
援軍がやってくるぞ。
タイタス
もはや、これまでか。
ゲオルグ
まだまだあきらめるのは
早すぎるぞ、諸君。
レオノーラ
少しだけ、手伝ってあげるわ。
ルシアン
あなた達は、
ゲオルグにレオノーラ!
タイタス
うひょう、これで助かったぜ!
オレンジ
すげえ! 剣帝のスレッジを
直に拝めるとは。
しかも同時に二基も!!!
スモール
オレンジ!
また悪いくせが……
レオノーラ
さあ、油断しないで!

Battle 12 プラットホーム2(煙都)

ルシアン
ゲオルグ、レオノーラ、
ありがとう。
あなた達がいなかったら、
どうなっていたか。
でも、どうしてここへ。
レオノーラ
私達はデュレンとキャロルが
逮捕され、
あなた達がヘビィ・Dに
送られたことを知って、
都を出てきたの。
タイタス
それで俺達を
助けに来てくれたのか。
ゲオルグ
いや、
決してそういう訳ではない。
我々は、この煙都を治める剣帝
レオーメと話し合うために
来たのだ。
レオノーラ
あなた達のことも聞いては
いたけれど、
きっと抜け出してくるだろうと
思っていたわ。
本当に無事でよかった。
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