虚塔

虚塔

煙都 レオーメ宮

デュレン
剣帝レオーメに、ジェントル・
ジャイアントについて
尋ねてみる事としよう。
タイタス
デュレンさんよ、
俺達はお尋ね者なんだぜ。
正面玄関からおじゃましまーすって
訳にはいかねえと思うんだけどよ。
デュレン
そうだな、まずは素直に入れては
くれんだろうな。
タイタス
じゃ、どうするんです?
ルシアン
素直に入れてくれないんだったら
強行突破だけだ。
タイタス
強行突破!!!
 
ルシアン
ん?
あれは、エレベーターか?
まあいいさ。とにかく
レオーメに逢いに行こう。

Battle 16 レオーメ宮(煙都)

ルシアン
なんとか、かたづけたな。
デュレン
さあ、レオーメに会いに行こう。

煙都 レオーメ宮「剣帝の間」

レオーメ
ずいぶん強引な客だ。
デュレン、レオノーラ、ゲオルグ、
あとは知らない顔だな。
デュレン
久しぶりだな、レオーメ。
レオーメ
今は追われる身らしいな。
罪人が何の用だ?
自首しに来たという事ならば、
丁重に扱うぞ。
デュレン
いや、我々は国王とキャロルを
探しに来たのだ。
君が行方を知っていると
思ってな。
レオーメ
国王とキャロル? 知らないな。
なぜ私に、そんな事を聞くのだ?
デュレン
そうか。
ならば、さまよえる塔……
ジェントル・ジャイアントは
どこだ?
レオーメ
どうしてその事を?
レオノーラ
レオーメ、あなたは
何もかも知っているのでしょ。
正直に話しなさい。
あなたはヘルダーをかばおうと
しているだけだわ。
レオーメ
ヘルダーの事は関係ない。
レオノーラ
あなたは……
ヘルダーに恋しているのね。
レオーメ
ふふ、レオノーラ。今のあなたに
言われたくはないセリフだな。
私は剣帝として、学者として、
技師として、女を捨てたのだ。
だから……
レオノーラ
レオーメ……
レオーメ
確かに、半年前にさまよえる塔の
制御に成功した。
しかし、煙都から制御はできるが
その権利は皇都の科学技術院にある。
そこに国王やキャロルが
いるかどうかは、私には
わからないが……

煙都 レオーメ宮「制御室」

デュレン
煙都からジェントル・ジャイアント
の制御が可能なら
なんとか制御室への突入を試みて
みる事としよう。
ルシアン
よし、そうしよう。
レオノーラ
レオーメ、あなたにも
来てもらうわ。
 
ルシアン
まさかこれほど警備兵が
配置されているとは……
デュレン
しかもここにいるのは、
ヘルダー直下の部下のみ。
やはり、何か重要なことを
隠しているな。
ルシアン
ということは……
キャロルたちは、
さまよえる塔に……?
デュレン
うむ。
そうかもしれない。
ルシアン
よし、そうとわかれば警備兵を
はやいとこ追い出しちまおう。
オレンジ
たぶん制御装置はセキュリティ
ロックがしてあると思うけど、
警備兵さえいなくなっちまえば
俺が何とかしてセキュリティを
はずしてみせる。
ルシアン
わかった。オレンジ頼んだぞ。

Battle 17 制御室1(煙都)

オレンジ
ここから制御できないように
セキュリティがかかってるな……
よし、何とか外せそうだ。
よっこらしょっと。
よし、これでどうだ。
(制御室が揺れる)
タイタス
うおっ、なんだ、なんだ。
スモール
すごい磁場変動だよ!
ルシアン
オレンジ! さすがだ!
デュレン
よし、油断するな。
レオーメ
もう、いいだろう。
私はここに残る。
レオノーラ
レオーメ、あなた……
それほどまでに
ヘルダーのことが……
レオーメ
レオノーラ、お願いだ。
独りにしてくれないか。
 
タイタス
こりゃまた、ごっつい塔だねえ。
デュレン
みんな! どうやら、
敵さんのおでましらしい。
ルシアン
すっかり、
取り囲まれているみたいだな。
タイタス
あのレオーメとかいう剣帝が
裏切りやがったな。
レオノーラ
馬鹿な事言わないでよ!
あれだけ派手に塔を登場させたら
誰でも気がつくわよ。
ルシアン
どっちでもいいさ。
要は倒せばいいんだろう。

Battle 18 ジェントル・ジャイアント入口

デュレン
よし、塔の中へ突入だ。
 
タイタス
中にも、いっぱいいやがるな。
ルシアン
簡単には通さないって事か。

Battle 19 ジェントル・ジャイアント内部A

ルシアン
キャロル、助けにきたぞ!
あのバリアはいったい……?
キャロル
ルシアン!
階段上の四隅のスイッチを
押せばこのバリア……
いいえ雷子光壁は消滅する
みたいなの。
でもルシアン気をつけて!
ここには、ワルターという男と
その部下たちがたくさん……
ワルター
にひゃ、ひゃ、ひゃ、ひゃ!
飛んで火に入る夏の虫とは、
まさにお前たちのことだな。
お前たちが脱走したせいで、
俺様はヴラド様の前で大恥を
かかされたのだ!!!
この恨みは大きいぞ!!
にひゃ、ひゃ、ひゃ、ひゃ!
お前たちを俺様のハサミで……
切り刻んで……
……刻んで、刻んで、刻んで、
刻んで、刻んで、刻んで……
にひゃ、ひゃ、ひゃ、ひゃ!
とにかく、ラクには死なせんぞ!
さあ、かわいい俺の紅蘭兵よ!
あいつらを捕まえて、俺様の前に
つれてくるのだ!!!

Battle 20 さまよえる塔内部B

ワルター
くっ、くそー! お前たちぃ、
強くなりやがって。
俺様のハサミが効かぬとはっ!
まあ、今さら国王が戻っても
この島はすでにヴラド様のもの。
帰るぞ、俺は!
(退却するワルター)
キャロル
ルシアン……
ルシアン
ん? 何だ。
キャロル
本当に助けに来てくれたんだ。
ありがとう。
ルシアン
約束しただろう。
必ず、助け出すって。
キャロル
うん、必ず来てくれると
信じていたわ。
 
ワルター
ちきしょう!
お前ら、覚えてろ!
(ウィーザー王とキャロルの前に整列する一同)
ルシアン
キャロル……
キャロル
ルシアン……
ウィーザー王
デュレン、レオノーラ、
そしてゲオルグ。
よくぞ助けに来てくれた。
デュレン
国王様。
御怪我などはございませんか?
ウィーザー王
うむ、大丈夫だ。
彼等も我々の救出に力を貸して
くれたのか?
デュレン
はい。彼らはルシアン、タイタス、
ザッパ、オレンジ、スモール。
キャロル王女様の知り合いで、
道中協力してくれました。
ウィーザー王
そうであったか、
よくぞ助けに来てくれた。
心から感謝するぞ。
キャロル
ルシアン、タイタス、ザッパ、
オレンジ、そしてスモール。
本当にありがとう。
ザッパ
無事で何よりです、お姫さま。
スモール
へへへっ!
あたいの活躍のおかげだね。
ザッパ
なに言ってやがる!
 
ウィーザー王
私が不在の間、国の情勢はどうか
報告してくれ。
デュレン
ヴラドが教皇代理として
皇都の実験を握っております。
ウィーザー王
ヴラドめ。なんという卑劣な!
デュレン
国王様、ヴラドとの間には何が
あったのですか?
ウィーザー王
教皇を殺し、私を幽閉したのは
ヴラドの仕業。
さらに自らテロ軍団を組織し
邪魔者を始末したのも全て
ヴラドの仕業なのだ。
デュレン
やはりそうでしたか。
ウィーザー王
あのような男にこの国を
好きなようにさせてはおけん!
デュレン
国王様、私も協力いたします。
ここはまず皇都を避け、
暴都にて体制を整えましょう。
ウィーザー王
うむ。そうしよう。
ザッパ
デュレンさん、
あっしらはキャロルさんを
助けるつもりでここまで
付いてきちまいましたが、
これ以上盗賊風情のあっしらが
国王陛下のお目汚しをする訳には
いきません。
ここらで別行動をとらせて
いただきたいんですがね。
デュレン
気を使わせて済まない。
しかし、
ここからは私達の仕事だからな。
本当に君達には助けられた。
心から感謝する。
キャロル
ザッパさん、オレンジ、スモール、
本当にありがとう。元気でね。
ルシアン
達者でな。
タイタス
お尋ね者にならないよう、
気をつけるんだぜ。
排煙が空を覆い
すべてが煤に濡れた工業都市…
この街で御前会議が開かれるなど
前代未聞の出来事でありました
しかし今…
酒の匂いと怒号の傷痕が染みついた
この街で、恐れ多くも国王陛下の
お許に三剣帝が集ったのです
ある寒い日…昼四刻の半…
エドゥアルド島国王陛下の御命により
剣帝御前会議は開会されました

暴都 ゲオルグ宮「剣帝の間」

ゲオルグ
これで、ヴラドがこの国に災いを
もたらす事がはっきりした。
このまま、
奴のさせておく訳には
ゆくまい。
デュレン
うむ、その通りだ。
今のうちに息の根を止めなければ
手後れになる。
ただし、今のヴラドはすでに
かなりの権力を手に入れている。
慎重に事を起こす必要がある。
レオノーラ
そうね、ヴラドにはヘルダーと
ワルターという側近がいるわ。
こいつらは曲者だわ。それに、
他のガーディアンの中にも息の
かかったものがいるようね。
ルシアン
こちらには国王が
ついているんだ。
国王とともに
クリムゾンに乗り込んで
行ったらいいじゃないか。
デュレン
いや、今の我々の兵力では
反乱軍に勝利するのは難しい
であろう。
すでに国王救出の報はクリムゾンに
届いているだろう。奴等も体制を
整えているだろうからな。
レオノーラ
それに今、私達剣帝は各都市を
留守にしてしまっている。
ヴラドにとってこれは
チャンスだわ。
きっと彼は事を急ぐはずね。
デュレン
うむ、
いずれにしても我々も早急に
策を練らねばなるまい。
ヴラドはエドゥアルド島を支配し
杜人達が封印した古代エネルギーの
復活を目論んでいる。
しかし、古代エネルギーを再現する
には現在の工業水準は
あまりにも未熟すぎるのだ。
もしヴラドが計画を強行すれば
エドゥアルド島は双子島の
二の舞となる可能性がある。
ルシアン
……双子島の二の舞?
デュレン
そうだ。
霧都は重水処理施設の上に
街を作ったようなものなのだ。
私は施設の一部を平和利用しようと
していたが、それでも恐光症という
弊害を生んでしまった。
しかし、ヴラドは施設全体を
稼働させようとしているのだ。
その被害は、計り知れない
ものになるだろう。
ルシアン
そんな危ない場所に
人を住まわせているのか!
デュレン
一一年前の大災害で
あぶれた人々を収容するには
仕方なかったのだ。
ウィーザー王
よし。それでは、ぐずぐずして
いる暇はないぞ。
ヴラドの野望阻止のため、
エドゥアルド島国王の名をもって
ここに集いし三剣帝に命ずる。
重水処理施設及び
レアメタル鉱の処理を優先して
事態を収拾せよ!
 
キャロル
ルシアン、これからどうするの?
ルシアン
約束は果たしたからな。
もう、これで十分だろう。
キャロル
そうね、私を助け出してくれたし
デュレンに会える事ができたわ。
私はこれからデュレンとともに
霧都へ行くけど、
……あなたはもう自由なのね。
ルシアン
なんだって!
あんたもあいつらと一緒に
霧都へ向かうだって?
キャロル
そうよ。
私がデュレンを
探していたのは、
ヴラド達の事を何とかして
もらうよう、頼むつもり
だったからなのよ。
頼んだ以上、私ばかり安穏と
している訳にはいかないわよ。
ルシアン
まだ、気が済まないのか?
道中は危ないぞ。
キャロル
あら、
じゃあまた一緒に来てくれる?
そうね、
騎士になりたいんだったら
その方がいいかもね。
剣帝達に実力を印象づけて
おかなくちゃ。
ルシアン
冗談言うな!
誰がわざわざそんな危ねぇ目に
会いにいくかってんだ!
俺はごめんだ。
騎士になる前に死んじまうぜ。
レオノーラ
何を話しているの?
キャロル
ルシアンが、私達と一緒に霧都に
来てくれないっていうのよ。
レオノーラ
キャ、キャロル!
私達と一緒って……
あなたも一緒に来るつもり?
キャロル
そうよ。それがどうしたの?
レオノーラ
キャロル、
あなたの気持ちもわかるけど
あなたは王女なのよ。
危険な戦いは私達に任せて、
あなたは国王とともに、
暴都で姿を隠しているべきよ。
キャロル
デュレン、
あなたからレオノーラに
何とか言ってあげてよ。
デュレン
いやいや、キャロル。ここは
レオノーラの言う事が正しい。
これからの道中は今まで以上に
危険だ。あなたは暴都で
待機してなさい。
ルシアン
どうやら、みんなお前さんに
来てほしくないようだぜ。
キャロル
デュレン、
なんでよ、
そんなひどいじゃない!
私だってここまで一緒に戦って
きた仲間よ。私にだって最後まで
見届ける権利があるわ。
ルシアン
キャロル、みんな困ってるだろ。
わからない事言うな!
人にはそれぞれ役割ってもんが
あるんだ。
俺がお前の代わりに行って
見届けるから、お前は自分の
仕事をかたづけろ!
レオノーラ
そ、そうよ! ここはルシアンに
こそ行ってもらうべきだわ。
彼は騎士を目指しているんだもの、
彼にとっては、とても良い経験に
なるわ。
デュレン
うむ。
確かに、
ここで働きをアピールできれば、
いいチャンスになるだろう。
キャロル、それでどうだ。
キャロル
しかたないわね。
デュレン
タイタス、
君も来てくれるんだろう?
タイタス
お、俺?
俺はちょっとなあ。
レオノーラ
そうね、戦力は一人でも多い方が
いいわ。
デュレン
来てくれるね、タイタス君。
タイタス
契約しちゃったからなあ。
しょうがねえか。
 
(皆は去り、ルシアンとキャロルだけが残る)
キャロル
さっきは、あんなに嫌がって
いたのに、大丈夫なの?
ルシアン
仕方ないだろ。
キャロル
ルシアン、
どうして私を助けてくれたの?
ルシアン
さあな、
一度約束した事だからな。
キャロル
ルシアン……
ルシアン
じゃ、俺も行くよ。
準備しなきゃ。
キャロル
そう、気をつけてね。
ルシアン
ああ……
キャロル
きっと……戻って来てね。
ルシアン
わかってる。何がおこったか、
きちっと見届けてくるさ。
 
レオノーラ
キャロルのこと、好きなの?
ルシアン
俺にも……
よく分からないんだ。
レオノーラ
ふふっ……そう。
ゆっくり考えてみる事ね。
 
ザッパ
へへへ、
皆さんお久しぶりでさ。
ルシアン
ザッパ?
スモール
えっへへ! 久しぶりっ!
オレンジ
よう! 兄ちゃん、
スレッジの調子はどうだい?
ルシアン
一体どうしたんだい?
こんな所で?
スモール
どうしたもこうしたもないよ、
ルシアン。
実は、あんた達と別れた後も、
あんた達を密かに援護してたんだよ。
ルシアン
援護? なんだ、それ。
スモール
やっだなー。
本当に気づいていなかったの?
あんた達の行く先で盗賊やら
なんやらが邪魔しないよう、
あたい達が手をまわしていたんだよ。
ルシアン
本当か? スモール。
ザッパ
ぺらぺら余計な事をしゃべる
んじゃねえ、スモール。
デュレン
そうであったか。
それは本当に助かった。
礼を言わせてもらう。
ザッパ
いえいえ、
それにはおよびませんや。
あっしらも今はこんなしがない
身の上ですが、曲った事が大嫌い
なんでさ。
……あっしらも思うんです。
ヴラド達のやってるこたあ、
いくら何でも酷すぎるってね。
ってな訳でして、あっしらも
あんたらの仲間として一緒に
連れていって欲しいんでさ。
ルシアン
デュレン、いいだろ。
デュレン
うむ、
彼らの腕はすでに承知している。
一人でも多い方が助かる。
一緒に行ってもらうとするか。
ザッパ
ありがとうごぜえます。
レオノーラ
よろしくね。
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