オープニング
ある一つの物語
名もなき一人の英雄の
決して歴史に刻まれぬ
さながら一陣の風の如く
世界を覆う呪わしき黒雲を払い
いずこかへと流れ消えた
とある若者の物語…
その名は
文字として記されることもなく
人々に語り伝えられる事もなく
ただ、彼と共に生きた
わずかな者達のみが
熱き魂の灯火を心に刻み
記憶としてとどめる事を許された…
それはさながら一陣の風
若く、狂おしい情熱の炎
月影に映える、刹那の幻
あるいは…
白日の夢の如き、少年の物語…
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