最初にお断り。「アウシュビッツ」「ビルケナウ」はドイツ語読みですが、ホロコーストについて語る時には意図的にこちらの読み方をしております。ポーランド語での地名はそれぞれ「オフィシエンチム」「ブジェジンカ」です。
今回の旅行のメインですが、写真はろくに撮っておりません。基本的にアウシュビッツもビルケナウも写真撮影はほとんどOKなのですが、とても撮る気になれなかったのと根性がなかったのと、どれを撮ってもここの空気はやはり伝えられないと思うからであります。ので、写真は代表的なところだけ。
アウシュビッツ絶滅強制収容所の入口のInformation Center 緑の青々とした芝生と無機質な建物の対比が何か不気味。 |
海外旅行に行くのなら、行ってみたいところのNo.1(以下、南京、ハルピン、ジャム、ホーチミン、プノンペン、アンコールワットと続く。全部理由がわかった方、特別プレゼント!)であったにも関わらず、一人で行く度胸はとてもなくて、だれかと一緒じゃないとおっかなくて駄目だよな〜とずっと思っていたところがアウシュビッツ・ビルケナウ絶滅強制収容所跡でした。でも行っちゃった。
はっきり言って怖かったです。たきがは霊感ないんで、UFOも幽霊も信じてないんですけど、そういうものを超越した恐ろしさがここにはあります。例えば学校の教室ぐらい広い部屋に、ただトランクが向こうの壁が見えなくなるくらい積んであるところ。それが髪の毛だったり、義足だったり眼鏡だったり、そういう部屋を想像していただけますでしょうか? その持ち主がどこへ行ってしまったのか想像できますでしょうか? 人間がなし得る狂気の、究極の形の1つです。
「働けば自由になれる」の門 拡大するとわかりますがBの上が大きい。 |
アウシュビッツ絶滅強制収容所は後で見るビルケナウに比べると決して大きいものではありません。しかし、「絶滅強制収容所」と言って、まずだれもがアウシュビッツ・ビルケナウの名を思い浮かべずにいられないように、ここにあるのは濃縮な絶滅強制収容所の記録です。
ビルケナウ絶滅強制収容所のInformation Center 拡大したのを見ておわかりの通り、雨が降っています。 「海外行くなら折り畳み傘を忘れちゃいけねぇぜ」と思った日。 降り続ける雨のなかでたきがはは自分がその時代のビルケナウにいるような錯覚を覚えました。 振り返ったら囚人が大勢並ばされていて、自分のすぐ後ろにSSがいるようなね。 |