ヴェラグーンムーアの空は暗いです。ボイルドホールを出てもまだ地底なのかと思うほど、辺りは薄暗いです。ブラニックは鍛冶の国ですが、この暗さは、セルトランドのすべての元凶がこの国に発していると思うせいかもしれません。
地図を開いてみましょう。ボイルドホールに端を発して、ブラニックの町と城があるのがわかります。そこまでの距離は短いですが、まずは途中にある小屋に寄っていってみましょう。
ヴェラグーンムーアではコンデンスサンドに遭うこともあります。けれども、ここでの難敵はホワイトローズナイト、レッドローズナイトというペアのモンスターです。
その名の通り、どちらも大きな薔薇を身につけています。ホワイトはスピリットアーマーを唱えて防御力を上げ、ホーミングアローを使います。レッドはアボイダンスで回避率を上げて、ラージカッターを使います。アボイダンスは風・火の魔法で、ラージカッターは風・風・火で使える、ウィンドカッターの親玉のような呪文です。どっちもHPがそこそこ高く、まとまって出るのが面倒な理由です。どちらかというとレッドの方が闘いやすいです。回避率あげてもダメージは変わりませんし。
ブラニックの町に入ります。そこここで話を聞きますと、どうも戦争の準備中らしくて、「子どもは帰れ」なんて言われてしまいます。わしもそう思う。また、元々好戦的なギース王ですが、ここまで攻撃的になった原因として、ギルティーという奴と、怪しい女の情報も得られます。どっちも初めて聞きましたねぇ。
しかしここには開かない扉も多いです。町中で開かない扉なんてブラニックの町ぐらいにしかありません。もう住んでいる人がいないのか、よそ者であるジャンジャックには会いたくないのか、堅く閉ざされた扉からは推測もできません。
長いこと消息の知れなかった父の話もやっとここでわかります。宿屋で逢ったシャノンに、「あなたのお父様がブラニックの城に向かった」と言われたのです。忘れちゃいけません、当初の旅の目的は父の後を追うことだったのです。どっちにしても城に乗り込んではいくんですけど。
宿屋でセーブして、もう使わないかもしれませんけれど「旅人の黒いつばさ」ももらって、いよいよブラニックの城にいきましょう。
城門を開けてから城まではまたちょっと歩きます。実はここにもモンスターが出現するのです。遭遇率は高くないので、へたをすると1回も遭わない可能性もあります。マグママンボウの親戚、青とピンクのマンボウ、その名もピンクマンボウと、ナイトメアの親戚、グルームウィングです。
ピンクマンボウはウォーターウォーキングしか使わないので、さしずめ水のマンボウなのですが、グルームウィングになるとサイレンスを使ったところしか見たことがありません。ここでしか出てこないわりに、存在感がないモンスターなのでした。
城には正面から乗り込めません。戸口を閉ざされてしまっているのですが、裏から入ることは可能です。裏に回って長い階段を昇るとテラスのようなところに出ます。そこにたった1つ、扉があるのでした。
ブラニックの城は最も大きな城です。ダンジョンと化した内部ではなぜかイグジットも効きませんからいつもの経験値稼ぎ作戦も使えません。しくしく。ここで遭うのはホワイトとレッドのローズナイトだけです。ローズナイトを使ってるなんて、ギース王って案外洒落者かもしれませんね。
いったいどれだけの扉をくぐり、どれだけの階段を上り下りしたのかわかりません。どんどん奥に進んでいるような気はするのですけれど、あとどれだけ行けばいいのかもわかりません。そんな時、ギース王の黒幕ギルティーを見つけました。
こいつが元凶? だけど怪しい女がだれだかわからないし、ギース王もギルティーが倒されたくらいでは改心なんかしないだろうな。
ギルティーとの戦闘は意外に呆気ないです。黒幕と言うには物足りない奴ですね。しかも、こいつの言い分から察するに、例の怪しい女にそそのかされたようなことを言っていますが、黒幕って女の人だったの?
さらに先へ進んでいくと、間もなくジャンジャックは意外な人物と再会します。ハリエルの町で逢った生意気な精霊僧リオンです。いつの間に先回りされたんだ、なんて無粋な考えは脇に置いておきまして。
「危ないからここで待っていろってバートさんに言われたんだ」なんと彼はこのブラニックの城までジャンジャックの父親と一緒だったと言うのです。バートを尊敬しているとは聞いたが侮れない奴だなぁ。なぜか彼は宿屋代わりにジャンジャックのHPとMPを全快にしてセーブまでさせてくれました。
よし! と次なる扉を開けた時、そこで見たのは嫌なもの。シャノンと、その近くでうずくまっているのはいったいだれでしょう?
「ジャンジャックか。大きくなったな」
がーん。そこにいるのは父ちゃんじゃないか。
彼はかろうじて生きてはいますが、シャノンが言うには、ギース王と闘って、力及ばなかったらしいのです。「エーテルの書」の行方もわからないまんまだし、うーん、ギース王が本当に最後なのかなぁ。
ともかく、こうなったらジャンジャックが行くしかありません。長い旅を乗り越えたジャンジャックは、いつの間にか、精霊院で最強と言われた父親を追い越していたのでした。覚悟を決めて扉を開けると、そこにいるのはギース王です。
一撃のダメージは確かに半端じゃありませんが、勝てない相手でもありません。特効薬を消費してしまったけれど、無事に倒すことができました。
が、道はさらに続いているのでした。がーん。